俊介

バビロンの俊介のネタバレレビュー・内容・結末

バビロン(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

これはまた貴重な189分を体感できましたわ。余韻がすごいですねこれ。
何から書き始めればいいのか分からないほど、魅力がたくさん詰まっていた『バビロン』。いつも言語化するまで時間かかりますが、映画好きな自分として適当に書いたらだめな気がして、めちゃくちゃ考えちゃってます。それくらい映画好きな人はすぐにでも見た方がいい一作。

周知の通り『バビロン』は、『セッション』『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督の最新作。その2作が好きな自分としては、絶対に外せない作品だと思った。そして映画館のスクリーンで特報と予告を見た時、また強くそう思った。全てが魅力的で公開が待ち遠しかった。特報で流れていた「Voodoo Mama」(恐らくサントラだとこれ)と映画の雰囲気や世界観にとにかく魅了された。たった2分ほどの映像なのに熱狂させられてしまい、これは間違いないなと確信した。
で、いざ鑑賞。もう一言で表すと「映画と映画ファンへのリスペクトの塊」の映画。ちなみにもう一言で表すと、マーゴット・ロビーなしではあり得ない映画。これに尽きる。

じゃあ本編の内容にいきましょう。
まず、オープニングです。これはまた演出が神がかかってました。映画業界のスターたちの大パーティー。ああもう好き!!ってなった。薬物、性、人種に関する描写があったが、それも微動だにしないあの熱狂具合。ハマりすぎてる。1番好きだったシーンはネリーのダンスシーン。マーゴット・ロビーがハマりすぎてるし、あの表情は誰にもできません。しかも、そこで「Voodoo Mama」が流れる。ネリーも好きな曲らしいからいいっすね!で、ジャックとマニーの会話からの、マニークローズアップからの、『BABYLON』タイトルばん!!あ〜もう神演出!監督、主役の顔クローズアップからのばん!好きだねほんと。

肝心のストーリーに関して。これに関してはちょっと難しいというか謎に感じた部分が目立っていた印象。ただ、それもひっくるめてなんかもう感無量です!無声映画からトーキーへの変遷を主に描いていたわけだけど、それに対する製作側やスターたちの葛藤がめちゃめちゃ描かれていた。ネリーの「ハロー大学」のシーンなんかもうはぁぁって感じだし、無声映画では大スターだったジャックもトーキーでは笑われ者になって自殺しちゃうし。。映画界に革命を起こす!と夢見たジャックがそういう形で死ぬのは皮肉だよ。。あとは、やっぱりネリーとマニーの2人だね。プラピが世間ではやっぱり目立っていますが、この2人が今作の主役だと思います。冒頭のパーティーで夢を語り合った2人のつながりを感じた映画でもあった。ネリーとマニーが最後結婚を決めた時そう思った。あ、これは2人が主役の映画だったのかもしれないと。ネリーの最後の後ろ姿、マニーの最後のあの表情。あれはもうあの2人にしかできない演技。演技が素晴らしいって後で書こうと思っけど、もういいや!『バビロン』は出演者みんな演技がピカイチで素晴らしかった。引き込まれた。本当によかった。

そして、映像と劇伴。映像に関してはあの現代っぽくない画質というかなんというか。とにかく好き。より雰囲気出てる。あとはパーティーのアングルがめちゃめちゃいい。他にもたくさんその撮り方いいなぁ!って思ったとこあるけども。劇伴はもう素晴らしい。音楽のかけ方が『ラ・ラ・ランド』に似てるとこあって個人的にはよかった。やっぱジャズの監督だなぁって改めて思ったし、上手い。作曲家の方も天才っすわ。サントラ聴きまくりですね。

最後、エンディングです。あれなんだ!もう絶対忘れることができない!あの映画リスペクト溢れるシーン。そして見たことないつなげ方!あれ見た瞬間、「うわぁ見に来てよかったぁ!出会えてよかったぁ!」ってなったよね。あれ見るためにもう1回映画館行ってもいいです。てか、時間さえ合えばもう1回見る!!最後のシーンで流れた映画全てを見たことあるわけじゃないけど、映画好きでよかったぁって思えたあの数分は忘れません。

とまぁ長々しく書きましたが、本当にいい作品に出会えたと心から思います。それが1番の感想です。2023年2月からこんないい映画に出会って、今年も捨てたもんじゃない!パンフレットまだ買えてないから買って、まだまだ余韻に浸る予定!!!
俊介

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