樺太柳葉魚

バビロンの樺太柳葉魚のレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
4.5
映画がサイレントからトーキーへと移り変わる時代、新しい世界に自分の居場所を作ろうと足掻きながら、浮き上がることなく沈んでいく者達の物語。少女時代からずっと様々な誹謗中傷や劣等感と戦いながら、サイレント映画の中に居場所を見つけ、輝けたネリー。トーキーになったら演技が合わず、次第に落ち目になっていくのが悲しい。でもブラピ演じるジャックもマーゴット・ロビー演じるネリーも、幾百、幾千人と居たのでしょうね。映画の歴史は死屍累々。でも登場人物の1人が、映画関係者全員が死んだ後も映画は残り、後世の者達がそれを観て、友達のように感じるだろうという台詞は胸に響く。その通りなんですよね。マニーと一緒に映画を観ながら恍惚とした表情を浮かべる名も無き観客の中の、私もその1人。
樺太柳葉魚

樺太柳葉魚