じゅり

バビロンのじゅりのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
4.5
仕事終わりクタクタだったけど何が何でも観たくて明日はお休みだし観に行った。ドギツそうな内容なのは知ってたからひとり夜にひっそり観ようと思ってた。それで正解やった。観にきてる人も面白いほど全員お一人様だった。
クタクタで頭もあんまり回ってないのもあるけど、ずっと夢見てたかと思うほど強烈な事がほぼ説明なしにぶん投げられてくる感じ。でも3時間全然嫌じゃなくて、きちんと何を伝えたいのかも分かる(気がする)から全然感動した。ネリーとマニーの序盤の様子を観てて、ああ仕事って急にやれって言われても自分の才能に見せかけた努力でまかなえる人が輝いてくんやなあて思った。わからんわからんできないできないじゃなくて、やってみる事大事。でもやってみるには努力が何よりも大事。
これを観て、これまで映画のために死ぬ人って何人いたんだろと怖くなる。てか、あの、トビーマグワイアの顔怖過ぎてあの辺のシーンちょっとトラウマ。怖い夢。
そっからのあの急なte amo の連呼。急に青春ラブストーリーになってびっくり。廃れてボロボロになってくネリーをずっと見守って待ってくれてたマニー優しい、最高!結婚すんの!やったー!まじ真実の愛やんハッピーエンド来ちゃうんちゃん!って思ったけどそれも束の間だった。夢の為に一緒に頑張った人のままで終わらせて、家族にはなれない。ララランドと同じ文法だったわデイミアンチャゼル監督。でも、それがやっぱりめっちゃ好き。二物は得られない世界が、人生の現実味があって好き。失うものがあるから、得られたものを本当に大切にできる気がする。最後のシーンは本当に監督は映画を、映画を作る人全てを、愛してるんだという事がめーっちゃよくわかった。ちゃんと最後マニーと一緒に泣きそうになったのでやっぱり心を鷲掴みにされてしまってる。あと、やっぱり音楽が最高。バリサクの裏打ちがずっと頭のなかで響く。光の使い方も撮り方もワクワクする。
ここまでだらだら一瞬で書き残せるくらい、情報量が多い映画。あえて疲れてる時に観てる方が楽しいかも。
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