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ソニア ナチスの女スパイのきのレビュー・感想・評価

ソニア ナチスの女スパイ(2019年製作の映画)
3.5
スパイ物といえばバチバチのバトル展開を想像しますが、こちらの映画には良い意味で裏切られました。
ある一人の女優の人生を軸に、ゆるやかに戦争が描かれているのですが、若干メロドラマな雰囲気を漂わせつつ、しかししっかりと、戦争とは、権力とは、人生とは一体何なのかを問うてくる作品です。
予告にもある、冒頭の「人は思う。“自分は戦争に関わらない”。だが、どちらにつくのか選択を強いるのが戦争だ」という台詞。これに尽きると思いました。
しかしどちらを選んだところで始まってしまった以上、関わった人々の人生を少しずつ狂わせていってしまうんですね。
戦争さえなければ、もっとああなれたのに、こうなっていたのに!と、どうしても考えてしまって切ないです。実話がベースなので尚更。
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