裏切りに次ぐ裏切り、人間不信...これが事実に基づくストーリーというのだから驚きだ。
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主人公のソニア・ヴィーゲットは、ナチス占領下のノルウェーで、二重スパイとしてナチスに潜入した実在の女優である。
彼女は戦後からその死後まで、ナチスのスパイとして国内では不名誉を着せられていた。
2005年の名誉回復から15年、彼女の半生を追った映画が作成されたというわけだ。
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が、二重スパイという分かりにくい構造、なじみのない言語(スウェーデン語とノルウェー語が共に出てくるが、言語だけでは話者がどの国にいるかも大半の人には判断できない)と、内容は理解しにくい部分が多かったと思う。
ゴッドファーザーを初めて見たときのようなわけわからなさだった。
あと、史実に基づく物語なので仕方ないが、物語に起伏が少ないところも映画としては残念だった。
ただし、彼女の名誉回復の一助となる本作の意義については、過小評価してはならないと思う。