父と娘。
そして父と息子の物語。
冒頭の食材が写るシーンでこの映画は間違いないと思った。
さりげなく映る『のりたま』のふりかけとシスコーンの『サクサクリング』。自分の子供がまさに今好んで食べているもの。この時点で既に泣いていた😭
突然妻を失った夫の視点から、突然母を失った娘の成長を見守る、いや共に成長する物語。
とはいえ娘は幼過ぎて母親のことを知らない。動く母親を覚えていない。それでもずっと母親と暮らし共に生きてきたという気持ちを強く持っている。切なすぎます😭😭😭
しかしこの映画は不幸自慢、感動ポルノではありません。むしろ幸せな話です。
家族のあたたかさ、共に生きることの大切さ、死者を亡き者とするのではなくいつも側にいてくれる存在とする気持ち、血の繋がりを超え相手を思いやる心を持つこと。これらが幸せな人生を歩む上でとても大事であると感じさせてくれます。
大袈裟に泣ける映画と宣伝される作品とは一線を画し、静かな演出と演技。声を荒げ泣き叫ぶシーンは一切ありませんが、それ故に言葉が心に深く沁み込んできます。
派手さは皆無ですが、噛み締めるように味わうには最高の日本人にしか作れない繊細な作品だと思うのでオススメです!