はるかわ

インディペンデントリビングのはるかわのレビュー・感想・評価

4.7
すごく良かった。
障がいをもつ人のこと、知っているようでまだまだ本当に知らないことばかりだと思い知らせる。

重度の障がいをもつ人たちが、施設や親もとではなく、1人暮らしの部屋で、介助を受けながら「自立」した生活を目指すドキュメンタリー。
つきっきりの介助を受けながらも、どんなふうに服を脱がされたいか、じゃがいもをどう切ってほしいか、ヒーターは何度に設定してほしいか、ヘルパーに細かく指示して「自分らしい生活」を形づくっていく。ひとりひとりの尊厳は、生活の細かいこだわりの中に宿るのだと気づかされた。

頸椎損傷、脳性麻痺、くも膜下出血による高次脳機能障がいなど、いろいろな人たちが出てくる。ひと口に「障がい」と言っても背景や課題は多様だ。
同情したり深刻ぶったりするのではなく、ひとりひとりのありのままの格闘をとらえた映画。当事者たちが踏み出す一歩に対して自分に何ができるのか考えさせられた。
はるかわ

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