ブタブタ

アンテベラムのブタブタのレビュー・感想・評価

アンテベラム(2020年製作の映画)
3.8
ジョーダンピール✖️シャマランの人種差別ホラー。
『ゲットアウト』『アス』のプロデューサーさん何ですね。
監督は之が長編デビュー作の白人・黒人ユニット監督だとか。

59歳で若くして亡くなってしまった黒人女性でSF作家というオクテイヴィア・E・バトラーの長編小説『キンドレッド』
黒人女性作家が奴隷制度下のアメリカ南部へ繰り返しタイムスリップするというSF小説で長らく絶版でしたが河出書房から文庫で復刊した。
続いて短編集『血を分けた子供』更には長編二部作の翻訳も出るそうで、母国アメリカでは作品の映像化も続々と決まり死後15年を経てオクテイヴィアの再評価とブームが来ている様相。
『アンテベラム』はこのオクテイヴィアの『キンドレッド』にコンセプトやテーマが酷似してる。
別にパクったとかじゃなく黒人差別とアメリカの負の歴史である「奴隷制度」それを恐怖の対象として描く不条理なホラー・スリラーとして描く点でテーマが共通してるという事だと思う。

「ナチスは12年で滅んだが、同じ事をアメリカは奴隷制度として200年続けていた」

クライマックスの脱出行、逆転がちょっと弱いのが残念。
でも主人公・アンジェラ無双はかっこよかった。

それからアンジェラの親友ドーン役の人って『プレシャス』のガボレイ・シディベさん何ですね。
とてもいいキャラクターだった。
『ゲットアウト』には同じ様に主人公の親友として「体格が良くてすごく良い奴」が登場する。
トムホランドの『スパイダーマン』のネッドみたいなネットを駆使して主人公を助ける有能なキャラクターだっただけに、ドーンもアンジェラがスマホを手に入れて脱出を図るくだりからドーンに連絡を取ってネットを駆使してアンジェラを助けるのかな~と期待してたので出番が前半だけだったのはドーンがいいキャラクターだっただけに少々残念でした。
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