igahosokunatta

星の子のigahosokunattaのレビュー・感想・評価

星の子(2020年製作の映画)
3.7
あなたは1人の人間であって、あなたが何を信じようとどう生きようと自由であるが、目の前にいるその人は、また1人の人間であって、あなたの中の世界観だけに留まって良いものではない。ちゃんと人と人として向き合わなければければいけない。


親の呪縛から逃れること
思想の自由があること、しかし自分の思想を人に押し付けることはあってはならないこと
自分で考えること
気づいたらなんかそうなってた、じゃなくてちゃんとそれが自分にとって苦しくはないのか、大切なことなのかを考えること。
でもちひろの場合、生まれた時からの社会(家族)のなかで常識になっているが故、違うと言うことすらも気づきにくかった。
そんで持って、ちひろの友達たち良い子多いなあ。宗教のこと小馬鹿にされても、あっそ。で済ませられるような友達関係って中3でなかなか珍しい気がする。

この映画問題提議が多すぎて難解。芦田愛菜見事としか言いようがない。
全て結末を見せずにいるところが、宗教の感じを演出してて良いと思った。

岡田将生先生めちゃくちゃかっこいいのに、実際に自分の学校にいたらめっちゃ嫌いなタイプ。

ここからは個人の見解だけど、
ちひろの両親、宗教に心酔するのは別にいいんだけど、それが故に子供のことを本当に見ようと、理解しようとできなくなっている。すべて星々が解決してくれるって、そんな都合がいいことはない。って発想すらもできなくなっている。
親としての責任が果たされてない。
これは宗教に限ったことではなく、例えばギャンブルだったり、男、あるいは女であったり、仕事であったり、目の前に自分が責任を負うべき人がいるのに、自分の心酔する何かが全て解決してくれると疑わず、それだけに注力して、その人を見ない。
それはもう人間関係が成り立ってないと思う。

個人的に宗教どうのこうのは特にないけど、結局は自分の本心がどう動くか、どうしようとしているかをちゃんと汲み取ろうとして生きていくことが大切なんだろうなあと思ってる。

ちひろの両親が、もう本心から宗教の赴くまま〜と動くようになっていたらもう手の打ちようがない。

ちひろと両親は共に暮らしていくべきではないと思う。
だから流れ星を3人一緒に見れなかった。

バスが違うようになったのは、そういうことなんだよって、友達の言葉が、その通りなんだよって思った。

ちーちゃんとまーちゃんの、台所に座ってコーヒー飲むほぼワンカットシーン、すごく良かった。

あんまり見たことない、若い女の役者さんたちに良い人がいっぱいいた。うまかった。
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