いぬかい

星の子のいぬかいのレビュー・感想・評価

星の子(2020年製作の映画)
3.0
宗教を否定するわけではないが、自分は宗教を信仰したことがないので、ちひろに共感することがあまりできなかった。なので、南先生がホームルームでちひろを怒鳴りつけたときは内心、スカッとした自分がいる。教師でみんなの前で名指しで説教するのは、さすがにやりすぎだと思ったが、授業中、先生の話を聞かず、自分の似顔絵を描かれるのはたまったものじゃない。自分が先生だったら、同じ対応をしていただろう。この映画を通して、主人公のちひろが成長した瞬間は描かれていなかった。結局彼女は、雄三おじさんや南先生に諭されても、信仰を止めず家族と共にいることを選んだ。どちらかというと家族の絆がより一層深まったような。曖昧な終わり方だったが、その方がいいのかもしれない。
「告白」のときのバカ教師とは違って、今回は真面目な教師を演じた岡田将生だが、やはりずば抜けた演技力である。生徒への怒り方とか授業の仕方、仕草などが全く違和感なく、本当にこういう先生がいてもおかしくないくらい、いい意味で普通だった。芦田愛菜ちゃんは、本人はとても真面目で賢いので、役とのギャップがあった。演技力は言うまでもなく、ピカイチ。終始可愛かったけど、中学生とは思えないぐらい小柄だった。他の子と比べてもだいぶ身長差があったので、そこが気になった。

2022年 57本目
いぬかい

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