時計じかけの俺ん家

ジョゼと虎と魚たちの時計じかけの俺ん家のレビュー・感想・評価

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)
4.2
夢を見つけてそれに向かって走る主人公とそんな主人公を見ている内に夢が見つかるジョゼの恋物語。

管理人こと主人公はジョゼに初めて出会った日「甘やかされ過ぎじゃない?」と既に疑問を持っている点から、大衆の持つ一般論とは少し離れた考えを持つ。それは主人公が過去の経験から出てくる言葉なのか、正直あまり読み取れなかったのでもう一度鑑賞したい。ただ哀れむ言葉や心ない態度をとる''虎''とは全く違うジョゼの新しい出会いとなっている。さらに将来に対して希望に満ちた夢を持つ姿はジョゼにも多くの勇気を与えるのではなかろうか。僕はその主人公の大きな夢の偉大さに少し嫉妬してしまった。


この映画の本質にどんな社会的ハンデがあろうと夢を持てるというのもあると思うが、僕が感じたのは少し違う。
多くの場所へ足を運び、沢山の景色を見て、人や物と触れ合うことで夢というのは形成されるという点が色濃かった。マイノリティであろうが、引きこもりであろうが、或いは一般人であろうとも夢を持つことは皆に平等であるのだと教わった。


最後になんでもない話。
バイト先の後輩ちゃんからジョゼに向けられた心ない言葉も映画としては必要なアクションであったのかもしれない。フィクションの恋敵の嫌な女。本当にいるのかなといつも思うけど、あぁ高校の時とか居たわってなる......笑