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さよならテレビのclydebarrowのレビュー・感想・評価

さよならテレビ(2019年製作の映画)
4.1
本編の後に短い監督のインタヴューがあった。それによると、監督は、編集を担当者に任せて口出ししなかったという。結果ラストに監督も含めたスタッフの内輪の会話が収録されることになった。編集権を譲り渡した監督の勇気と誠実さに4ポイント。ただし、契約社員と派遣社員(と自局のアナウンサー)を軸に据えて、権力と決定権を持つ制作・編成社員を単なる背景にした展開は疑問。非正規で成り立っているというのは確かにテレビのみならずメディア界の実態だけれど、業界や会社を握る正規社員の認識がよく見えない。
そんな中、元経済紙記者で契約社員の澤村さんが、メディアの良心とジャーナリストの矜持を体現してるようで面白い。彼の愛読書からもわかるように、80年代後半〜90年代あたりまでの業界には、確かにそれがあったんだけどさ。今やジャーナリストは単なるエリート。
あと、アナウンサーの福島クンがいい人過ぎて。余計なお世話だろうけれど、応援したい。がんばれ〜!
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