経年変化

さよならテレビの経年変化のレビュー・感想・評価

さよならテレビ(2019年製作の映画)
4.4
新年1発目にして脳髄をガツンと揺さぶられる衝撃作。
視聴率至上主義、せざるをえない忖度、異物の排除…労働社会の縮図。輪郭の曖昧な主題と残香漂う演出(?)で武装した取材クルーが報道現場の恥部を映し出す本作も見方によっては萎縮したそれと差異など無いのかもしれない。しかしそれでも議論喚起を試みる土方監督なりの覚悟に泣かされる。
そして終盤の澤村氏の発言以降の露悪的転覆に震撼。表現の不自由に対する挑戦状