どらみ

ひとくずのどらみのレビュー・感想・評価

ひとくず(2019年製作の映画)
3.9
児相から虐待の現状を聴き
監督脚本主演の上西雄大が一気に書き上げた作品からは
虐待に苦しんでいる子供に手を差し伸べたい
負の連鎖を救いの連鎖へという強い想いが伝わる
戦争や虐待等、無防備な子供が大きな暴力にさらされる度に私も想う事
子供は屈託なく笑っていて欲しいという言葉に強く共感した

奇をてらわず技巧を廃し
昭和の人情映画の様に
俳優の表情や動きで人間の情愛を表現するクラシックなスタイルは
このひたむきで朴訥な作品にピタリと嵌る
何より上西演じるカネマサが魅力的
愛情に飢え無教養のまま生きてこざるを得なかった故
暴言、暴力で自己防衛してしまう
そんな男が垣間見せる優しさと愛情が沁みる
どらみ

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