SYU

プロミシング・ヤング・ウーマンのSYUのレビュー・感想・評価

5.0
2021/08/12
2021年67本目(劇場19本目)
監督エメラルド・フェンネル
キャリー・マリガン
ボー・バーナム

【地獄の悪夢】

成績優秀な医大生として将来を嘱望されていながら、ある事件をキッカケに大学を中退し、夜な夜な酒場に出掛け、世の男達に鉄槌を下す日々を送る主人公の女性が、大学時代の同級生である男性と再会したことから、運命が大きく動き出す様を描く、アカデミー脚本賞を受賞したクライムスリラー。

これは、期待を上回る凄い映画でした。

ネタバレになるので詳しくは書けませんが、オープニングの展開から一気に心を掴まれ、例えようのない不穏感が付き纏う、一瞬緩和したかと思えば、突如の緊張シーンの繰り返し、
主人公の行動から目が離せない、まるでフィンチャーの作品を見てる様。

主人公の目的が明かされるにつれ、衝撃のクライマックスに繋がっていく展開と驚くべきラストまで、興奮、恐怖、畏怖、敬意、もはや感動なのか、終盤はずっと訳もなく鳥肌が止まりませんでした。

主演のC・マリガンはどちらかというと、個人的には可愛らしい役柄が似合っていると勝手に思っていましたが、美しく、可愛らしく、そして強く恐ろしい、二重人格というより七変化の様な主人公を演じ素晴らしかった、カラフルな映像や音楽の使い方も見事でした。

久しぶりに「これは凄かった」と心から思える映画を劇場で見た気がする一本、
現時点で本年鑑賞個人的BESTとなりました。

傑作です。

"「若気の至り?」では済まさない"
SYU

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