染夫木智也

STAND BY ME ドラえもん2の染夫木智也のレビュー・感想・評価

STAND BY ME ドラえもん2(2020年製作の映画)
1.0
少年の頃、ドラえもん見て成長したのでドラえもんのことは大好きですが。。。

前作、藤子・F・不二雄生誕80周年で制作された「Stand By Me ドラえもん」は昔よくドラえもんをTVアニメで見ていた自分としては、懐かしいエピソードで当時を思い出したり、3DCGアニメで表現された秘密道具も楽しくて、ストーリーとしては一部納得いかない部分もありながら、それなりに楽しめた内容でした。ドラ泣きはせんかったけど。

だから、ある映画評論家が「どうしようもない映画、駄作中の駄作、時間を返して」とコメントされていながらも、もしかしたら楽しめるかもと微かな期待を持ってStand By me ドラえもん2を見ましたが。。。。。

そもそも低いハードルを越えられなかった、残念すぎる、全く理解できなかった映画でした。
前作は原作7つのエピソードをまとめた映画で展開が早すぎる気がしたけど、今作では原作3エピソード(おばあちゃんのおもいで、ぼくの生まれた日、45年後・・・)+オリジナルの話(のび太としずかちゃんとの結婚式当日のエピソード)で時間的にもバランスの良い内容になるかと思いましたが、残念。

良い点は結婚式やおばあちゃんが出てくる話なので、ちょっと感動的なセリフがあるくらい。それだけ。
その他全てが理解できんかった、納得できんかった。わけわからんかった。

まず、おばあちゃんに会うために過去に戻り、一回現代に戻り、また過去に戻り、結婚式を見るために未来に行き、また現代に戻り、未来に過去にって、無駄に複雑で分かりにくい。ストーリー構成下手やんって思うくらい分かりにくい。
しかも、途中で強引な伏線をしこむシーンがあるんやけど、これがあまりに強引すぎてノイズでむっちゃ話の邪魔をしている。こんなに強引すぎる伏線は初めてみた気がしますわ。

次に笑かそうとしている演出が全て笑えなかった。
唯一笑えたのは、未来の街の景色だけ。
前作の未来の街では、企業の看板が「トヨタ」「Panasonic」だけやったのが、今作ではユニクロ、LION、西武鉄道、バンダイとか増えてるやんっところだけ笑えたかな。

あとは、のび太の行動に終始イライラさせられた。
結婚式当日に自信がないからと式に来なかったり、あとで来なかった大人ののび太に会った時も自信を取り戻したらタイムマシンで戻って式に参加するよって発言する無責任な姿に腹が立った。しかも、前作の大人のび太はドラえもんは子供の時に思い出って告げて、成長した大人のび太にはドラえもんは必要ない、ような発言までしていたのに。
それと、のび太が原因で喧嘩の揉め事が発生するんやけど、その後、しずかちゃんが止めに来たり、ジャイアンとスネ夫が助けに来たりした結果、最終的にはのび太が身体を張ることで、喧嘩は収まる。その直後にのび太がしずかちゃんに「僕、しずかちゃんのこと守れたかな?」って聞くんやけど、イヤイヤのび太が全ての原因やん!!守るどころか危険にさらさしたんお前のせいやん、ってツッコんでしまった。

監督やキャストのインタビューなどを見れば、感じ方が変わるかもしれないとパンフレットを取り寄せて読みましたが残念。読む必要のない内容でした。おそらく子供受けするために、映画のシーンやセリフを中心につくられたパンフレットやと思うけど、どこにこだわっていたとか作成話を求めた自分には合わなかったです。

全体的には本当に自分には合わなかった映画でした。
今回本当に映画館で見なくてよかった作品でした。