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17歳の瞳に映る世界のEDENのレビュー・感想・評価

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)
4.5
11/10/2020

手を繋ぐ2つのシーンと、題名になっているところのシーン、そしてオータムが横になって上を向いたときのカメラワーク…素晴らしい映画。

こういうシスターフッドの映画が必要だった。映画こそが希望。大寺さんが言っていたように、映画は希望を語るだけじゃなくて希望でなくてはいけない。

Beach Rats が光のない寂しさ、孤独は観ていてキツくなったのだけど、本作もそういうときはあったけど、光もあってよかった。Women の映画。Solidarity の映画。

オータムの前で眠るスカイラー。眠るシーンが描かれていないオータムが、最後バスの中で目を閉じたとき、少しだけ一筋の安堵を感じる。

淡々と描かれる恐怖、性的な目線で見られること、扱われることの恐怖。バスで腕をポン、っと触れられただけで身体をあげるのが怖くなる。それが映画として映っているということ。恐怖が描かれているというだけで、恐ろしさを感じているときの孤独が少しだけ緩まる。

地下鉄のドアの隙間から入ってくる風が、髪にあたって髪を揺れ動かすシーン。

オータムがニューヨークに行って中絶できるように、迷うことなく最悪店長のバイト先のお金をポケットにいれるスカイラー。
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