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小説の神様 君としか描けない物語のryotaのネタバレレビュー・内容・結末

1.7

このレビューはネタバレを含みます

久しぶりにひどい邦画に遭遇しました。もう何度も途中で離脱しようか頭ぐるぐるしましたが、「映画」に対する一縷の望みを持って踏みとどまりましたけれども、結果観たことを後悔する瀕死状態。

原作は未読ですけど、はっきり言って、一体何がやりたかったのかさっぱりわからなかったです。美男美女の高校生小説家の苦悩を描くって、かなりニッチで飛躍した(現実的にないとは言い切れませんが、共感はゼロでしょう)設定だし、まるで別世界の人のようなセリフ回しで全編進められている(橋本環奈の語尾に顕著に出てます)から違和感だらけ。映像自体は綺麗だけど通り一辺倒で平凡でもあるし、コントラスト薄くて飽きがきます。冒頭からしばらくモノクロが続きますがこれがちっとも効果的でなく、むしろせっかくの綺麗な映像が悪趣味な演出のせいで台無しになってる気さえしました。モノクロから始まって、出会ってカラーになって〜みたいな、いつの時代だよって!一番許せないのは挿入曲で、これもかって大音量で何度も何度もかかります。こんなの、古臭いラブコメでやってないぞ。そもそも、劇中にセリフがあるシーンで歌詞のある歌を大音量で流してしまったら、肝心のドラマのセリフが聴き取りにくなってしまって本末転倒だし、せっかくのシーンの余韻とかを台無しにする爆音歌謡曲って、もうフォローのしようもないです。そんな映像の基礎さえできてない映画って、どうなのよ?まあ、きっと大人の事情でそうなってしまったのか、お偉いさんの一言があったのか、妙に業界の闇を勘繰ってしまうほどのインパクトでした。

むしろ、メガネの後輩(杏花)あたりをメインにした青春ものにしたほうが良かったのではないかしら?主人公二人は雲の上の人、みたいな感じだったらもう少しリアリティも出てくるだろうし、杏花だったらコミカルにもシリアスにも振れただろうに。佐藤大樹は、はっきり言って誰にもなれてない、いわゆる(演じ)てないで、ただ台本にある通りに自分の芝居をしてるだけにしか見えません。橋本環奈も美少女演じるって決めてるような徹底ぶりで、ポテンシャルのポの字もない普通さ。莉子もそうだし、山本未来とか和久井映見とかいいキャスト出てるのに勿体無いです。

とにかく、これだけお勧めできない映画も珍しいとだけ言っておきます(表現がキツかったらごめんなさい)。
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