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生きちゃったのmachaのレビュー・感想・評価

生きちゃった(2020年製作の映画)
3.7
想像していたより重い物語でした。
察しと思いやりを大切にする日本人だからこそ、招いてしまう悲劇な気がした。妊娠している妻が帰宅時に、夫と夫の元婚約者がリビングにいることに鉢合せする。夫の泣き顔を元婚約者への愛だと感じる妻。妻にとっての真実が段々と登場人物達に暗い影を落とし始める。そのような中でも夫は自分の気持ちをきちんと伝えることが出来ない。「日本人だからな。」と理由をつける夫。夫は夫で家族の幸せを願い、親友とビジネスをしようと英語と中国語を学び始めていた。日本語だと言えないけど、英語だと言いたいことが言えると言い合う男2人の気持ちが分かるような気がした。私も怠りがちだけど、誤解が生じてしまいそうな時はきちんと相手に説明をするべきだと感じた。下り坂の登場人物達において、親友の存在はあまりにも大きかった。高校時代の男女の三角関係がありつつも、主人公とヒロインとの友人関係という適切な距離を保てる親友。二人の関係に挟まれながら時々言う「俺はそんなに暇じゃねー。」という言葉に気持ちが表れていたと思う。そんな2人の親友同士が感情を顕にするシーンは心を揺さぶるものがありました。ああいうシーンはやっぱり弱いです。
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