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海辺の家のyukacafeのレビュー・感想・評価

海辺の家(2001年製作の映画)
4.0
「ラストベガス」ですっかりファンになったケヴィン・クライン目当てで鑑賞。彼の出演作を一度も観たことがなかったのが信じられないくらい、その存在感にすっかり魅せられてしまった。

特に忘れられないのは、彼が演じる主人公ジョージがまっすぐに息子と向き合って、思いの丈を語りかけるシーン。複雑な感情を抱えつつ、何とか思いを伝えようとする眼差しから目が離せなかった。海辺の風景や建築風景などの俯瞰ショットとは対象的に、息子に語りかけるシーンでは必ずその表情をアップで捉えていて、だからこそこんなにも印象に残るのだろう。父と子の会話の中にヒントが隠されているラストのエピソードも、見事な伏線回収だった。

ジョージの元妻、ロビンに既視感があったが、鑑賞後に「サラの鍵」の主人公だと知って納得。俳優をきっかけに、数珠つなぎのように作品を観ていけるのもとても楽しい。
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