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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実の缶のレビュー・感想・評価

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芥氏とのやり取りは遡及的ナルシズムvs刹那的カタルシスという印象。
ここは1930年代生まれかどうかというのが大きな分岐点だし、国運=自己の命運だったという認識はハッとさせられた。
遡及するには様々なものとの関係が必要で、それによって持続性・汎用性も生まれる。
その辺りを長所と取るか短所と取るか認識の違いを感じた。
価値基準の楔としての天皇という言葉は、根を下ろすことによって人を豊かにも猥褻にもすると思うが、現代においてはどちらに大きく作用するのだろうか。
全編通して三島氏の横綱感が素晴らしい。
ある種三島氏と同じ「生き残ってしまった人」として扱われることとなった(不本意だろうけど)関係者達の言葉を聞けたのはすごいことだと思う。
最近芥氏のラジオ出演も見つけたので聞いてみようと思う。
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