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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のHALのレビュー・感想・評価

5.0
z世代の弱冠だ。

情熱を持って力強くいかにしてこの腐りきった中途半端で曖昧で卑猥な本国を変えるかに文字通り命をかけて自らのことを考えていた世代の記録。
芥氏の時間として外部の起こった出来事でなく(実存的な自らの)国といい、実存している私が何よりの証拠であること。

そこには戦争によって国によって運命づけられた国民の命という絶対的な指針、絶対的な天皇という概念
堕落してゆきますます曖昧でだらしない外国の犬になってゆくさまをリアルタイムで体感していたこの世代はどれだけ必死だったか。
曖昧な国を守る曖昧でゆるんだ警察に捕まることがどれだけ侮辱的で恥ずかしいことかなるほど自決し国を憂いた三島のことをさらに理解できた。

では現在の国会、国はどこまで堕落しきったのか見るに耐えない。
財政の問題、だらしのない独断で決めてしまう政府、口だけのでまかせで言葉を用いる、そこには内包する真意はない。
震災復興税と国防費、基地問題、団塊世代よりも非正規雇用者が多い現状
それでいてさらに国民に負担をかける税の引き上げ
なんだこれは

こうした歴史からなにも学べていない政府のトップであることに如実に感じたときどこまで堕ちるのだろう。
この背景でどこかに言葉が力を持っていることを願いたい。
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