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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のまーぼのレビュー・感想・評価

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思想が真逆の東大全共闘の論客たちとの公開討論に挑む三島由紀夫。目先の「論破」目的ではなく、ただひたすら自らの言葉を丁寧に並べながらユーモアも交え学生と対峙する三島の姿に胸が熱くなる。敵のはずの当時の学生たちが50年の年月を経て語る三島に寄せる言葉や表情が実に感慨深い。ナレーターがまさかの東出昌大。(TOHOシネマズ新宿)

東大全共闘側のメイン論客である芥正彦なる学生が異様な存在感を放っていた。赤ん坊を抱えタバコ吹かしながら三島とキレッキレに対峙。映画の中で現在の、つまり50年後の彼が幾度となくコメントするのであるが、爺さんになった彼もただものではない感が凄く実にかっこよかった。

映画の中で、雑誌平凡パンチが1967年に掲載した「ダンディだと思う著名人」ランキングで三島が1位だったことが紹介される。ちなみに2位が三船敏郎で、以下正確な順位は忘れたが、伊丹十三・石原慎太郎・長嶋茂雄・加山雄三などの名前が並ぶ。自分がうまれた1967年、つまりそういう時代だったのかと不思議な感慨。
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