まーぼさんの映画レビュー・感想・評価

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ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月(2004年製作の映画)

3.8

ところどころで英国的な階級の壁が浮き彫りに。あのふたりの喧嘩が始まった時の待ってました感が凄い。

ブリジット・ジョーンズの日記(2001年製作の映画)

4.0

伝説はここから始まった。あらためて見直してみると、当たり前だが皆若い。コリン•ファースのあの有名なセリフ「I like you,just as you are」は映画のラストシーンのものと思いこんでい>>続きを読む

ベン・ハー(1959年製作の映画)

4.0

この作品の代名詞とも呼ぶべきあの戦車レースのシーンは凄まじい迫力であったが、決してクライマックスでもなく物語の一通過点であった。むしろベンハーの復讐心を産むきっかけや奴隷状態から復活する様々な経緯の方>>続きを読む

旅路(1967年製作の映画)

3.9

佐久間良子のあの時代の女優顔の破壊力が凄まじい。可愛く且つ綺麗で終始本当に釘づけだった。
仲代達也と無事に夫婦になれたのも束の間、次々と残酷な不幸が彼女を生活ごと覆いかぶさる。
他人から押し付けられた
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ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男(2024年製作の映画)

3.9

物語が進みながら節々に挟み込まれる実際映像があたかも「これはドラマじゃないよ。フィクションじゃないよ。実際に起こった事なんだよ」と何度も念押しされているような圧をかけているようだった。

映画がプロパ
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ベテラン(2015年製作の映画)

4.0

リミッターが外れた大企業のボンボン御曹司の子憎たらしさ満載感のおかげで最後のスカッと感が倍増。ファン•ジョンミンは何を演じても素晴らしいが、特にこういう役回りのアニキヒーロー感は最高だ。ユ•ヘジンやオ>>続きを読む

HERE 時を越えて(2024年製作の映画)

3.9

凄い、時間の魔術師だ。さりげなく映る時代を示すヒントのような映像や音楽がフォレストガンプ的で懐かしい。唯一の難点はトム•ハンクスの老いた声か。(TOHOシネマズ新宿)

陽が落ちる(2024年製作の映画)

4.0

切腹を命じられた夫に対して当初は武士としての名誉としてそれを捉えていた妻が時間の経過とともに全く異なる感情との間で苦悩する様が見事なまでに伝わってきた。

切腹に対する武士の価値観など全く理解できない
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おいしくて泣くとき(2025年製作の映画)

4.0

ラストのラストでタイトルロール。その意味が腑に落ちすぎてぐうの音も出ない。素晴らしい。過去パートのふたりが積み上げた世界観を最後数分間の出番で完璧に引き継いだあの女優が凄い。(新宿ピカデリー)

片思い世界(2025年製作の映画)

4.2

近年稀にみる豪華なトリプル主演にどの画面にも引き込まれてしまう。3人の中でも特に清原果耶の目まぐるしく変化する表情に魅了され続けた。最後の歌唱シーンでも真面目に上手かったのでは。杉咲花はお母さんの新し>>続きを読む

ベイビーガール(2024年製作の映画)

3.8

ニコール•キッドマンがあの年齢にしてあの攻めの姿勢に心動かされる。敢えてリミッターを外したような芸風は元夫のあの俳優と同じかも。

Love Letter 4K リマスター(1995年製作の映画)

4.0

今見返すと、中山美穂は博子と樹を実に繊細に演じ分けていた。髪型など殆ど変化なくキャラやセリフ回しのみで対応できていた事に驚いた。シンプルな展開だが後半にかけてじわじわと湧き立つ感情に説明不能な涙。軽々>>続きを読む

帰ってこなかった男(2024年製作の映画)

4.0

短編なのにまるで2時間作品のようなテンポで映画は進む。そのペースに慣れて物語に浸り始めたところで急展開、そして突然のエンディングという今まで経験した事がない終了感を喰らい余韻の強さが半端なかった。明確>>続きを読む

教皇選挙(2024年製作の映画)

4.0

各々が人生を賭けて臨む椅子取りゲームは面白い。思わぬスキャンダルで足元掬われて脱落する展開はさらに面白い。対象を教皇から他の何か、例えばサッカーの代表監督や特番司会者の選定に変えてもドラマとして成り立>>続きを読む

ひき逃げ(1966年製作の映画)

4.0

高峰秀子の溢れるばかりの芸域を存分に堪能できる映画だった。

無数の表情、動き、そしてスクリーン映えするあの声。どん底の気持ちで沈み込むシーンから突然狂ったように歌いまくる高峰さんを浴びただけでも映画
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妻として女として(1961年製作の映画)

4.0

今ではそういう言葉すらなくなった「本妻」と影の妻の対峙、それに対して逃げ腰の夫、そして翻弄される子どもたち。
映画の入り口はあんなに明るかったのに終盤は修羅場から絶望的な雰囲気に。ただそれぞれの微かな
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エミリア・ペレス(2024年製作の映画)

3.6

過去を捨て去り女になったものの元嫁や子ども達への接し方や眼差しは父親そのもの。やはり人は変われない。元嫁が以前からの浮気相手と結婚する事を打ち明けられる生き地獄。なぜミュージカル形式なのか最後まで腑に>>続きを読む

BAUS 映画から船出した映画館(2024年製作の映画)

3.7

100年にわたる映画館3代のリレーを疑似体験。夏帆の劇場でのうたた寝に5億点。(テアトル新宿)

悪い夏(2025年製作の映画)

4.0

河合優実の絶望のさらに先の何にも期待しない表情が誰かとの出会いにより徐々に感情が芽生えてくる表情に変化するさまはもはや名人芸の域に。最高の死んだ目を見せてくれた北村君をはじめ窪田正孝、竹原ピストル、毎>>続きを読む

白雪姫(2025年製作の映画)

3.9

あの「白雪姫」を自由な解釈で再構築してはいるが物語の基本ラインは残しているので脳内比較と答え合わせを楽しむことができた。両親の教えである「名前覚え」が結果的に逆転劇のきっかけとなった。両親の教育が時空>>続きを読む

Flow(2024年製作の映画)

4.0

様々な事情で自らの群れからのはぐれものとなってしまった者達どうしが連帯を育んでいく様子がたまらない。動物たちは当然ながら語らない。語らないからこそ彼らの世界に潜り込め没頭できた。語らないからこそ彼らの>>続きを読む

早乙女カナコの場合は(2024年製作の映画)

3.8

山田杏奈は「正体」でなんとなくよぎった名脇役感が今作で確信に変わった。早稲田松竹が映ってテンションが高まったが、(本当にミニシアター好きな)橋本愛がそこにいたらなお良かっただろうな。(新宿ピカデリー)

私たちは天国には行けないけど、愛することはできる(2024年製作の映画)

4.0

かつて虐める側だった他の部員が全員で盾となって奴の試合会場への進入を阻止するシーンに涙。韓国映画安定の警察腐敗。(シネマート新宿)

逃走(2025年製作の映画)

3.9

政治的な事や犯罪の意味合い的な事はとりあえず横に置き、ひたすら逃げるだけの半生を送る羽目になり愚直に初志貫徹した桐島に恐る恐る応援しながら‘迷走‘を疑似体験してきた。ロックを聴くというささやかな楽しみ>>続きを読む

スイート・イースト 不思議の国のリリアン(2023年製作の映画)

3.8

リリアン演じる女優さんの魅力も手伝い彼女の不思議な旅を一応楽しめたつもりが実は殆ど理解できていなかった事が上映後の町山さん解説動画により判明。というかこの作品のジャンルはコメディらしく、あのマニアック>>続きを読む

ウィキッド ふたりの魔女(2024年製作の映画)

4.0

全編通じて応援しているのは間違いなくエルフォバなのだが、グリンダのあの腹グロキュート且つ若干儚さが漂う迷いの笑顔に実は心掴まれてしまった。いったいどうやってあそこに辿り着くのだろうという気持ちしか湧い>>続きを読む

オズの魔法使(1939年製作の映画)

3.8

「ウィキッド」前に鑑賞。これが1939年?と見ながら何度も思ったのと同時に「ジュディ•虹の彼方に」で描かれた撮影時期にジュディ•ガーランドが受けた虐待が思い出され手放しで良かったと言い難い複雑な思いが>>続きを読む

TATAMI(2023年製作の映画)

4.0

なんなんだ、この理不尽さは。「聖なるイチジクの種」と公開日が重なるのは結果的には大正解。イランという国の国民から自由を奪う恐ろしさが本当に身に染みた。我が国にも不満はあるが、とりあえず自由が確保されて>>続きを読む

名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

4.0

文字通り転がる石の如く変わり続ける若きボブ•ディランをシャラメが爆演。歌や演奏も吹き替え無しらしいが本当であれば凄まじい憑依だ。ギターをアコギからエレキに変えた時の大ブーイングにびくともしない表情がな>>続きを読む

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

4.0

ポスターイメージと前半の駆け上がるようなキラキラ感を浴びたあとのあの終盤の流れは本当に心に突き刺さった。そして我々観客のこうした心境を狙い撃ちするかのようなあの無音エンドロール。凄い。真逆の目的なのに>>続きを読む

死に損なった男(2024年製作の映画)

3.8

主人公が幽霊おやじの笑いのセンスに徐々に引き込まれていき気づけば没頭していたシーンが最高だった。成仏しかけては戻ってくる成仏詐欺の幽霊おやじも憎めない。唐田えりかはやはり邦画会の至宝。ヨガのインストラ>>続きを読む

ブルータリスト(2024年製作の映画)

4.0

建築家の半生を描いた映画だが作品全体が
建築物そのもののような映画だった。

インターミッションそのものが作品の一部のようにあんなにかっこよく溶け込んでいたのは衝撃的だった。

逆さまの自由の女神やゲ
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野生の島のロズ(2024年製作の映画)

4.0

ロボット版「そして母になる」の如くただの固形物に母性のようなものが芽生えるプロセスの描き方が素晴らしかった。キラリが飛べるようになるまでの特訓は「ロッキー」風味まで貰えてしまう。動物達が今は分断してい>>続きを読む

セプテンバー5(2024年製作の映画)

3.9

とくダネに対する独占や手柄というワードが浮かびまくりの展開に苦い思いで感情移入しながら物語を追いかけた。得点を挙げる事に焦ってろくなことはない。第二次対戦からまだ30年弱という時代を考えると、あのドイ>>続きを読む

ゆきてかへらぬ(2025年製作の映画)

3.9

長谷川泰子が中原だけでも小林だけでも上手くいかず、結局両方からのつっかえ棒で支えられてなんとか精神のバランスを保つことができる感じを広瀬すずが絶妙な演技で魅せてくれた。
彼らふたりがおとこトークで大笑
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