過ぎたるは及ばさるが如し。ビーガンお父さんもそこそこ意識高い系なのにそれすら古いと言い切る意識高い系の過激派版。エンディングの時点で既に末路だが更なる末路が容易に想像できる恐ろしくもお洒落なブラックク>>続きを読む
こんなに完璧に心を温めてくれる作品だったか。のちに類似版がいくつか出たがやはり本家には敵わない。紙芝居とヒューのダンス、そして最後の空港ロビーが本当に最高過ぎた。
主人公の逃亡先で関わった人たちの連帯がたまらない。あれがあったからこそ終盤なかされた。横浜流星の五変化は素晴らしかった。
ベンチだけでよくあそこまで。岸井ゆきのと岡山天音の言葉尻合戦が最高だった。
庵野さんも山崎さんもどれだけこの映画に影響を受けたかが心底染み渡った。
中井貴一が石坂浩二を「田村くん」と君付けする台詞に不思議なテンションの高まりを覚えた。82年デビューの同期ふたりが激渋おじさまと美熟女としてスクリーンを支配。思えば遠くに来たものだ。
キラキラした就活生たちのドロドロした黒い部分をとことん浴びたかったが、物語は実に優しく着地し若干物足りなさを感じた。浜辺美波のスクリーン映えは毎回素晴らしい。久賀を演じた彼は朝ドラヒロインの彼氏か。
劇中誰かの「凄いスピードでテクノロジーが進化している」という台詞が見に染みる前半だった。本当にすぐそこにある未来に身震いした。主人公が母親のVFに近寄り過ぎてとんでもない本心を知って狼狽する予告編映像>>続きを読む
生死の境い目を彷徨う擬似体験が出来る映画だった。途中出会う人たち皆んなあちらの世界の住人のよう。映画が幕を閉じて感じる現世に戻って来た感たるや。笑顔を封印し殆ど声を発しない本来の武器を取り上げられた綾>>続きを読む
公開時以来なので約21年ぶりの鑑賞。日本の描かれ方は色々指摘を受けがちだが個人的には海外の視点で創作される若干違和感覚える日本並びに日本人描写に逆にテンションが高まる。今や時の人である真田広之は只者で>>続きを読む
ご都合主義満載な物語展開なのになんでこんなに泣けてしまうのか。常に誰かが誰かを助けて世界は回っている事が理屈を超えて染み渡る優しい映画だった。主演の黒木華、安藤玉恵、西田尚美、風吹ジュン、そして草笛光>>続きを読む
凄まじいまでの極限追い込みを目撃させられた。あれだけ突き進めばいずれは見えてくるはずの光が現れるどころかより暗闇に自らを放り込んでいく。音楽も意地悪だ。中盤のとあるトレーニングシーンは被せる音楽によっ>>続きを読む
中盤過ぎていきなり日本語が鳴り響き不思議な驚きを貰えた。冒頭の飛行機での会話も振りだたのかな。100年前の日本統治時代かと思いきやあんなに遡るとは。思いのほか出てくる言葉に違和感なく、話される日本語も>>続きを読む
今回は誰もスマホを落とさなかった。成田凌演じるシリアルキラーが人間的に変貌する様はジョーカーがアーサーに戻る寂しさに通じるものを感じた。高石あかりが現れるとなんでもベイビーワルキューレに見えてしまう病>>続きを読む
仲野太賀史上最高にかっこいい仲野太賀だった。タイトルの「11人」という意味を我々観客に叩きつけるようなあの台詞。そして何より殺陣の素晴らしさ。泣けた。歴史の教科書では一行に満たない出来事の中であったか>>続きを読む
ジョシュ•ハートネットの普通のおじさんと狂気のシリアルキラーの表情の行ったり来たり感が素晴らしかった。前半のライブ会場はまるでそこに居るかのような臨場感だった。じわじわと異変が忍び寄る感はどこかヒッチ>>続きを読む
人の心をどこかに置いてきたかのような佐分利信と彼かに抗う息子仲代達也の一族内紛争の顛末にひたすら引き込まれた。「倍返し」に一歩届かずな展開も当時のリアルなのか。京マチ子の存在感が半端ない。昭和男で充満>>続きを読む
「それ」とはそれだったのか。切ない、いや怖い。葬られ方が酷い、いや怖い。俳優陣、特に井浦新の「それ」の演じ分けが素晴らしい。こういうSFは思いもよらない角度から問題意識を貰えるので不思議な充実感に満た>>続きを読む
一作目でアーサーがジョーカーに覚醒する光景に気持ちを全部持っていかれた者としては、今回の「結局アーサーでしかなかった」感は非常に寂しかった。そんな彼を見て興醒めしたかのように去っていく裁判所の傍聴者や>>続きを読む
「スミス都へ行く」のディストピア版か。銃弾の盾となり自らの命を守ってくれた師匠に目もくれず最後の獲物に向かう少女のジャーナリストとして覚醒するシーンが頼もしく、そして恐ろしかった。
最高に面白かった映画を観た数日後にその映画の撮影風景をスクリーンで観る事のできる幸せ。あの凄まじい格闘シーンはアクションが出来る俳優さんがさらっと演じるのではなく、池松君曰く「眠れなくなるほどの」身体>>続きを読む
格闘シーンの凄まじさに驚き。勿論それをけん引しているのは伊澤沙織だが、池松君の動きも素晴らしかった。高石あかりと前田敦子の世代間口論も最高だった。前田さんも下から煙たがられる世代に差し掛かったかと不思>>続きを読む
あの子憎たらしい2名の女友達の薄っぺらい推測が実は的を得ていた事のショックたるや。何やってるんだ、奈緒。が、そこからの心情吐露や移り変わりが伝わりまくる。素晴らしい女優だ。ただ個人的にはあのまま高橋君>>続きを読む
黒沢清監督おなじみの不穏につぐ不穏からのあの展開に痺れた。あー映画見た、と心底思わせてくれた。全員クズ。クズがクズに復讐し、クズがクズを助け、クズががクズを裏切る。本当に最高。
序盤のミステリーからコメディテイストに向かう中盤は若干苦痛を伴う緩さであったが「ユージュアル•サスペクツ」的なあれが出るくだりから消えたあの人の正体がわかる流れは見事であった。あの転生により真に報われ>>続きを読む
冒頭カフェにて友人が誰かが亡くなった話をしているのを適当に相槌打って別の客達のしょうもない話に聞き耳をたてる河合優美のあの表情にいっきに心を持って行かれた。ふたりの男の前でのそれぞれの表情、職場での話>>続きを読む
高坂の未来世界への対応力に驚きそしてほのぼのな展開が微笑しかったが、台本の追加箇所を読むくだりからの緊迫感が凄まじかった。時空を超えた好敵手とのやり取りがなんとも言えない味わい。助監督優子殿を演じた女>>続きを読む
結末がわかってはいるのにドキドキし泣かされるのは名作の証し。四半世紀ぶりの再上映に感謝。若きファン•ジョンミンがわからずアマプラで確認したところ最後ちょこっと。貴重な画だった。(シネマート新宿)
すごく優しくて、少し残酷で切なくて、でもやっぱり優しい映画。冷気に湯気を放つ練習後のカップ麺が実に美味しそう。
まるで女優講座のような長澤まさみの七変化はため息もの。ずっしり響く宮澤エマの存在感にも惹かれてしまい気付けば女優が凄い映画だった。ヘールシンキ、ヘルシンキ♪が脳内エンドレス再生状態。
最後に悪が勝つ現実に茫然自失。「ソウルの一番長い日」を見終えた後くたくたになった。今作と地続きの「KCIA南山の部長たち」の事前鑑賞は必須。
江口のり子を浴びまくることができる幸せ。ありがとうと言ってくれてありがとう。こちらこそありがとう。
テレビもネットもない時代のラジオの存在感を考えるとアナウンサーの声のトーンひとつで人々の感情をコントロールし得る威力に驚きと恐怖を覚えた。電波に嘘の情報を流し合うプロパガンダ合戦については先日見た「映>>続きを読む
冒頭のシーンは日本人としてただただ謝意。マラソンシーンは少しベタだけどまんまと鳥肌と涙を頂けた。5キロ余分に走っても4位が伏線となり転んでも4位というオチかと思いきやまさかのあの結果。凄い。御三方とも>>続きを読む
映画の前半であれだけの人が死んだのに後半なんであんなに生きるエネルギーを貰えたのだろう。最強お婆ちゃんがのりおを鍛え倒すシーンはまるでアポロに鍛えあげられるロッキーのよう。うん、まさに最凶のロッキーホ>>続きを読む