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バトル・インフェルノのRのネタバレレビュー・内容・結末

バトル・インフェルノ(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2019年のアメリカの作品。

監督はダミアン・レベック。

あらすじ

悪魔祓いの儀式をライブ配信する「除霊の時間」を手がける幼馴染でプロデューサーのドリュー(カイル・ガルナー「スマイル」)と実はニセ神父のマックス(ライアン・グスマン「バックトレース」)。配信は台本をもとに俳優たちが演技するヤラセ番組だったが、ある日の配信でいつものように台本通りに進めていくうちに、降臨したのは本物の悪魔だった!

アマプラで、「あなたにオススメの作品」欄で、Z級の匂いがめちゃくちゃぷんぷんするようなクソみたいなタイトルながら、気まぐれにフィルマークスで調べたら、なんと評価がわりと高い「3.5」。レビューを見てみると「意外と面白かった!」ということで半信半疑ながら鑑賞して観ました。

結論から言うと、なるほど!これは「逆タイトル詐欺」!かなり面白かったですわ。

お話はあらすじの通り、ヤラセ番組で悪魔祓いをしていたら、本物の悪魔を呼び出しちゃってさぁ大変!という内容。

元々、ニセ神父のマックスとプロデューサーのドリューは幼馴染でカトリック系の学校を出ていて、特にマックスはちゃんと神父の資格?も持っているんだけど、現在はヤラセの番組を配信していて、そこでドリューの書いた台本通りに悪魔が乗り移ったフリをする俳優に対してマックスが特殊効果をふんだんに使った悪魔祓いをして、最後に「チャンネル登録、グッドボタンお願いします!神と共にあらんことを!」みたいなことを言うという、完全にノリはYouTuberのソレ笑。

で、その配信自体はかなり世間的にもウケていて、マックスたちはその配信と共に、悪魔祓いのグッズ(実は神聖な布が中国産のただの布だったり、聖水も洗面所で汲んだ水木だったりする)を売り捌くなどやってることはかなりインチキ臭い。

で、その日は、悪魔が乗り移った役の人がドタキャンかなんかしちゃって、急遽ドリューの奥さんで売り出し中の女優のレーン(アリックス・アンジェリス)にその役を依頼するんだけど、配信が開始されると同時にカメアシが体調不良で離脱しちゃったり、ADが腕の炎のタトゥーが本当に燃え出して火だるまになっちゃったり、挙げ句の果てにはレーンに本物の悪魔が乗り移ってしまう。

で、悪魔に乗り移られる描写はそれこそ今年公開の良作(らしい)「バチカンのエクソシスト」や本家「エクソシスト」の続編みたいな歯を剥き出して禍々しさ全開!!みたいな感じではあるんだけど、面白いのがこの悪魔ちゃんと配信をわかっているという点!!例えば、マックスがイケメン神父で売り出しているということをわかってて、その中の視聴者のリクエストの「服を脱いで」を受けて、脅して裸にした後、わざわざ天井の照明器具を落としてライトアップして、誰もが聴いたことある「あの曲」にのせてストリップさせたり、何度かある器材トラブルで配信が中断されるたびに人格をレーンに戻したり、大人しくなったりと、ちゃんと配信の仕組み自体をわかった上で立ち回っていて、なんか微笑ましい笑。

ただ、コメディ色が強いわけではなく、カメアシが悪魔の犬みたいなモンスターに襲われちゃうホラーなくだりだったり、悪魔がけしかけて(マックスのスマホの動画を露出しちゃう笑)実は過去にマックスとレーンがネンゴロだったことを暴露して2人が仲違いする修羅場があったりと色々起こったりするから退屈しない!

で、そんな配信を通して、悪魔と会話していくうちに段々とマックスとドリューの学生時代に起こった「ある出来事」が暴かれていくんだけど、そうなってくるとそれまで色欲に強欲と私利私欲に走りまくっていたマックスの顔つきが段々と変わってくる。

悪魔の正体が「アモン」だということがわかり、序盤の伏線を生かしたスマートグラスを使ってドリューが悪魔祓いの文言を調べたアシストを受けて、ついにアモンと直接対決、その文言を唱えながら立ち向かう際は神父覚醒!という感じでかっちょいい!!

ただ、アモンも撃退して一件落着と思いきや、「SAW」を彷彿とさせる、それまで死体と思っていた火だるま死体が突如立ち上がり脱皮して、まさかまさかのデーモン降臨!!

なぜそこまで配信にこだわるのか?その疑問が、悪魔たちの狙いが遂に明かされるラストはそうきたかぁー!という感じで大いに唸らされた。

という感じで舐めて観てたら、なかなか面白くて、最後は唸らされた作品だったので、やっぱり映画はパッケージだけで判断せずによく調べてから実際にこの目で観るべきだなと学んだ作品でもありました。
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