たむ

パピチャ 未来へのランウェイのたむのレビュー・感想・評価

4.1
少女たちのエネルギー、力強さはどこから来るのか、それを抑圧する力も、どこから来るのか。
90年代のアルジェリアを舞台に真っ向から抑圧と反発の葛藤が激突する作品です。

主人公がファッションショーを開催するべく動き出すことが本作の葛藤がクライマックスへと動き出していきます。
そこまでやりたいなら、やらせてあげれば良い、という問題ではなく、相手も信仰として絶対に許すことはできない。
当然反発の強さも上がります。

そのお互いの葛藤が頂点に達するクライマックスは、衝撃です。
しばらく打ちのめされそうな映画の余韻。
『裸足の季節』と非常に近いですが、本作の力強い映像と音楽と主人公は、今後の新しい映画史を切り開くかもしれませんね。
たむ

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