Kenjo

ミナリのKenjoのレビュー・感想・評価

ミナリ(2020年製作の映画)
4.0
ミナリ。やっと見れたけど感想書くのが遅くなってしまった。

ミナリは雑草、セリのこと。雑草だけど、貧乏な人も金持ちな人もみんな食べる草。ある時はクスリとして重宝されるけど、基本的には雑草。

アメリカは、自由の国。何でもできるし規則も緩いし、フロンティア精神で生きてる国。韓国人だって、日本人だって黒人だって、色んな人種が入り混じる人種のるつぼ(サラダボウル)とも言われてる国。
人口も3億人いる国の中で生きるということは、日本以上に自分の小ささ、雑草のような何の価値もないような人間に思うんだろうな。

基本的に、雑草として生きていくけど夢はある。アメリカンドリームはまさにそうで、成功すれば天下を取れる可能性もあるし、開拓者としていくには一番いい国なんだろうな。

でも、この映画はそんなアメリカンドリームを見せてくれるワクワクするような映画ではない。辛く、どうしようも無い現実。
もはや、他人の人生を覗き見してるような映画でつまらなく感じる人もいると思う。どこか他人事に見えてしまうし、それはそれでいいと思う。世の中の苦しみを全て見て、同情して悲しくなってしまったらもはや生きていけないと思うし。
目を瞑ってる間にも世界は自分なんか置いていって回っていくものだし、自分の目で見たもの以外は結局ニセモノでしかない。

世界からみたら自分なんて雑草みたいなもんやけど、生命力強くしぶとく生きていかなきゃなと思わされる映画だった。

「ヘビは見える時は怖くない。本当に怖いのは見えない時だ。」っておばあちゃん言ってたけどブーメランすぎたな、笑
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