まーしー

MINAMATAーミナマターのまーしーのレビュー・感想・評価

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)
4.4
報道写真家ユージンスミスの元にCM依頼に富士フイルムとして来たアイリーンの本当の目的は、今の日本での公害問題の実情を撮り、世界に真実を公表して欲しい為・・・・

このオープニングは今作がハリウッドで製作され、日本公開になったのと同じ構図となっています。

日本人俳優は真田広之、加瀬亮、美波、國村隼、浅野忠信などそうそうたる顔ぶれ、そこにビルナイを据えることで画がしまるしまる。

『1970年代高度成長期、メチル水銀化合物が工場廃水に含まれて排出され、水俣湾内の魚介類を汚染し、その体内で濃縮されたメチル水銀化合物を保有する魚介類を地域住民が摂食することによって生じたもの>水俣病です。』
それは私が幼い頃であったにも関わらず記憶があるくらい大きな問題でもありました。
神経系に障がいを受ける中毒性疾患です。
今でもその当時の映像や写真での痛ましさは目に焼き付いています。

写真家であるユージン・スミスは水俣の人々と共に生活し、その現状を世界に発信して行く様子を描いています。(写真集が出ていますね)

絶句するほど言葉を失う映画でした。被写体をフォーカスしたような美しい画作りがストーリーの悲惨さを際立てます。
荘厳な音楽、魂を感じる演技。もうがっぷり四つです。

映画オタクが映画オタクに激オススメする作品です。
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