まるくる

MINAMATAーミナマターのまるくるのレビュー・感想・評価

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)
4.0
当時の水俣市の状況は想像を絶する状況で、あそこまで被害が出ていても尚政府も動かず、権力の弱い市民たちが集まって一生懸命に異議を唱えても少しも動かず、これを絶望というのかと。それを救った写真家ユージンスミス。最後の写真を撮るシーンは瞬きすることを忘れるくらい釘付けになってしまった。あまりの衝撃的な事実に圧倒され過ぎてすぐに涙が溢れる私が、涙を流すことすら忘れていたほど。

株式会社チッソは、事実を知りながら、悪意で、さらに過失もありながら、水銀を流し続けて、水俣病、公害を生み出して大量殺人をしたここまでの極悪人がいるとは。そして、決して忘れてはいけないことは、まだこの水俣の問題は終わってはいないということ。政府という圧倒的勢力が本当に正しいのか。常に問いかけながらこれからを生きてきかないといけない。そう思わせられる作品でした。
まるくる

まるくる