あの頃。のしのレビュー・感想・評価

　素晴らしい。
　好きなものへの熱量のあり方として、好きだけど、その中でも世間体を気にする（コズミンのような）その間隙のようなものがあるという描かれ方をしていて素晴らしい。
　青春も美化しすぎず、常に冷笑的目線が加わっていて、『佐々木、インマイマイン』のようなその他人による語り口だからこその不安定さはないが、主観としてもそれが終わりうることへの不安が垣間見える。

　余談にはなるが、青春を美化しすぎない語りがハライチのターンで岩井さんが語っていたオンラインゲーム友達とのオフ会を想起した。