チェンコ

おらおらでひとりいぐものチェンコのレビュー・感想・評価

おらおらでひとりいぐも(2020年製作の映画)
3.7
沖田監督らしくコミカルな感じをふんだんに交えつつ物語が進んでいく。
マンモスとかの件がただのジョーク的な飾りだと思ってたらまさか映画の核心をつくようなセリフに繋がるとは…

日高桃子という老女が自身の半生に思い巡らせる物語。
おもしろいおばあちゃんでありながら、決してそれを他人に見せることなく生きているのがなんかリアルな感じがする。
きっと年取っても人って口に出すことが減るだけで頭の中ではいろいろ考えてるんだろうなぁと思う。
そうして、半生の回想がおわるころ、
「おら、ちゃんと生きたか」
というなんともヘビーなセリフが刺さる。
ちゃんと生きたってなんだろう。
自分で決めることなのか他人から決められることなのかすらわからない。
全体的にコミカルな仕上がりなのに見終わってからの余韻が心地良い。
チェンコ

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