12歳で自分の好きなものとかやりたいことがはっきりと決まっていて、そのために行動できる子はすごく少ない。それなのに両親はエイブのやりたい事もまともに聞かないし、お互いの考えを押し付ける。家族で集まっても誰もエイブの料理を褒めずに宗教や政治の話ばかり。そんな中で育ったと思えないほどエイブは純粋でまっすぐで良い子。反射的に大人の顔色を伺う言動をしちゃうところが健気で、見ていて心が痛い。
アメリカで生きていく上で、自分の「ルーツ」や宗教ってやはりアイデンティティのかなり大きな部分を占めるんだなと改めて感じた。日本でもそうかもしれないけど、たぶんここまでではないよね。
そしてノア・シュナップが良かった！泣きの演技がすごく好き。顔がまだ子どもなのに声が低めなのも良い。
次々に映し出される料理がとにかく美味しそうで、色彩もとても鮮やか。
終盤の展開はやや駆け足で急にまとまりすぎな感じはあったけど、エイブが幸せそうなのでそれで良し。大事な人と美味しい物を食べながらまた見たい映画。
