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泣く子はいねぇがのlinenのレビュー・感想・評価

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)
3.7
題名を見た時からclipしていた映画。
そして太賀くん観たさに。成熟しない等身大のたすくを熱演。序盤からことねに問い詰められ、目が泳いでいる悩ましい表情。彼の日常のロードムービー。終始胸が重苦しいのは彼に気持ち重ねて一緒に悩んだからか。自分の存在が周囲の人をがっかりさせる悲しみ。
「なく子はいねーがー」は男鹿半島に伝わる伝統行事。なまはげは神の使い。ギバちゃんに言わせると「ボランティアじゃねー命だ‼︎」その伝統行事さえ時代と共に形を変えている様も映し出される。
私自身秋田・男鹿は何度か訪れた馴染みのある土地。市内風が強くて冬は極寒。岩場の多い美しく荒々しい海岸。男鹿水族館GAOのしろくま。なまはげ伝承館で面白おかしい実演会も体験。川反。ババヘラアイス売りのおばちゃん。またしても余喜美子さん大活躍。
企画は是枝裕和さんだそう。社会風刺も感じられる。現代の大人達に投げかけられた問いにどう答えよう。命を繋いで行くこと。人を育てること。大人になり親になるって?最後のたすくの魂の叫びのシーンに私は僅かに救いを感じられた。
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