シネマ5454

泣く子はいねぇがのシネマ5454のレビュー・感想・評価

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)
3.7
2023-35本目

仲野太賀、吉岡里帆の演技
山中さん素敵。
ぎばちゃんいいですねぇ。
余さん、流石です。

最後の咆哮。

やることなすこと裏目に出てしまう、不器用な男、たすく。なんだかちょっと無意識に誰かに寄っ掛かってる彼の、それでも最後に娘に向かって、「悪い子はいねえがぁ」と、ありったけの愛情を込めて叫ぶ姿に胸を打たれました。

 親として、出来うる限りの責任。顔も見せれない中での最後の咆哮には泣かされました。

過去の遺物として忘れ去られようとしているなまはげとたすく。

伝統を守ろうとしている人もいるものの、時代と共に形を変え、本来の姿を失おうとするなまはげと、現代に、社会にうまく適応できないたすくが、とても上手なメタファに感じました。

エンタメでは全然ないのですが、じっくり見る人にはおすすめだと思います。
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