大道幸之丞

CODE46の大道幸之丞のネタバレレビュー・内容・結末

CODE46(2003年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

例のごとく事前知識なく視聴。ただ10分経過したあたりでイギリスの映画っぽいなと感じた。妙に音楽にこだわっているところと、ストーリーの柱が2つあるのに強引に繋げたような効率の悪さ。エンタメとして割り切らない部分。

ウィリアムを演じる『ジェイコブズ・ラダー』や『ショーシャンクの空に』でブレイクしたティム・ロビンスにとっては状況が落ち着いた時期だろう。ヒロインマリア・ゴンザレスは サマンサ・モートン。

近未来の舞台。全体的に管理社会になっており、ビザが『パペル』と呼ばれるパスに変わり
発行可否は『スフィンクス社による総合的判断』となっている。『パペル』を持つものの生活水準が高く、彼らを『中』、持てないものは『外』と呼ばれ、差別をされている。

ウイリアムは調査官で、偽造『パペル』の発行元やその作業を行った者を追って上海まで来た。マリアは『スフィンクス社』に勤務しており、彼女こそ偽造『パペル』を発給している張本人・犯人なのだが、ウイリアムは恋に落ちてしまい。別な人物を犯人にしたてて彼女と恋仲になる。

また冒頭からはマリアが毎年誕生日に同じ夢を見ること、それは「特別な人」との出会いの夢でもあって、これまでその人物には出会っていない。しかしウイリアムに重ねている自分がいる。

しかしある日突如マリアが『外』の病院に入院してしまう。

実は本作の冒頭部分で、この時代の違反条項『CODE46』が説明されていた。同一の遺伝子を持つもの同士の妊娠だ。

ウイリアムは直感で自身の子を宿したマリアがCODE46に抵触したのではと思い。彼女の元へ急ぐ。

――結局この物語は『偽造パペル追跡』の形を取りながら、CODE46によって、決して結ばれる事を許されぬ二人の悲恋ストーリーなのだった。結局2人はCODE46に逆らっても愛を貫こうとする。

大きなエポックが起こるでもなく、極めて地味ながら独特の世界観の作品となっている。私は好きだ。