まいこ

MOTHER マザーのまいこのレビュー・感想・評価

MOTHER マザー(2020年製作の映画)
3.5
ろくに仕事もせず、男にだらしない母親のもとで育った少年。妹も生まれ、一家で色々な場所を転々としながら暗く貧しい生活を送る。狭い世界に閉じ込められ、ゆがんだ愛に囚われながら成長した彼は、やがて痛ましい罪を犯してしまう。

「川口祖父母殺人事件」に着想を得て描いたヒューマンドラマ。息子・周平役はオーディションで抜てきされた新人の奥平大兼。第44回日本アカデミー賞で長澤が最優秀主演女優賞を受賞した。

行動を伴わない善意には現実を変える力はない
共依存キッツいなあ。演技も素晴らしかった。
子は親を選べない、母親は腐っても母親だしその存在は変えられない。親は責任を持って子供を育てなくてはならないのに、自分と同じ"モノ"だとして扱ってしまう(=認識のズレ)。言い方が悪いかもしれないが、身体を売って対価を得るのが普通という思考は発達障害に多いそう。それを思うと長澤まさみ演じる母親・秋子こそ周りの大人が助けなくてはならない人物だった。にも関わらず本編は周りの大人が関係を疎遠にし、その時あったこと、を淡々と連ねるものだから嫌悪感しか残らず、救いようのない話になっている。
実話では『負の連鎖を止めたい』という少年の想いのもと、母親を控訴したわけだけど、どうか似た境遇にいる子含め彼らには幸せになって欲しい。
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