実際にあった事件を基づき製作されたこの映画。
鑑賞中はただただしんどかった。
残酷なシーンが多すぎて目を背けたくなったし、離脱しそうになった。
母親の元で生活するという世界しか知らない周平。最低最悪な母親でもその“世界"しか知らないからこそ抜け出すのが難しかったのだろうか。
成長するにつれて周平は、
なんかもう依存というより洗脳されているような
でも母親も男と2人だけで逃げるという選択をしない
周平に差し出される救いの手に、敵意剥き出しの母親。
絶対に周平を手放そうとしないのは、やっぱり母親としての本能なのか支配欲なのか？共依存？
もうお願いだから周平を捨てて、
どこか遠くに行ってくれと何度思ったことか
自分自身この映画を観ないまま
事件の表面部分だけを知ったとしたら、きっと周平のことをただただ恐ろしい罪を犯した犯罪者とだけ思ったかもしれない。
けどこの映画を観た後、全くもって考えは違う。
もちろん人を殺めたことは絶対に許されないけど、どうにかして周平をこの環境から無理矢理でも、なんとしてでも救い出してあげることは出来なかったのか、とやるせなく悲しい気持ちでいっぱいになってしまった。
きっともっと勉強したかったし、
みんなと同じように学校にも通いたかっただろうな
こじんまりとした狭いテントで貰ったドリルを黙々とやったり、妹にひらがなを教えたり。そんなシーンが切なくて切なくて。
ボソボソっとした話し方や間違ったペンの持ち方、フリースクールの皆んなで写真を撮る時のぎこちない仕草。
母親から何も学ばせてもらっていないことが感じ取れて、胸が締め付けられた。
重たい映画だったけど、こういう事実があるということを知るきっかけになった。
絶対観るべき！とまではならないが、知ることも大切だね。
