バーチィ

MOTHER マザーのバーチィのレビュー・感想・評価

MOTHER マザー(2020年製作の映画)
3.3

おも〜い映画だった。

長澤まさみ演じる、シングルマザー
実際に起きた事件らしい。
とにかく酷い母親。

でも、もっと胸糞なのは、周りの人間だ。

『こんな女に誰がした』という昭和歌謡があったが、まさしくこんな女に誰がしてしまったんだろう。

感情の起伏が激しく、放浪癖もある。
寂しさや不安を行きずり男に求める性的逸脱。
秋子は、もしかしたら双極性障害だったかもしれない。そして、親や我が子を身内の感情すら感じない。
娘の困難さを理解出来ず、出来の良い妹と比べる胸糞な母親。

秋子に手を出し、便宜を計る市役所職員。
実際に相談者に手を出す福祉職員って居るのは確か。これもまた胸糞。

阿部サダオ演じる、売れてなさそうなホスト。もちろんクズ男。

そして、自身も児童養護施設出身の相談員の夏帆。
寝泊りする所は、紹介するが、ホストの遼の介入や暴力には何も手立てが無い…
もっと踏み込んだ支援をすべきなのではないか?
福祉の相談員は、単に居場所だけ提供すれば良いてもんじゃないと思うだが…
でも福祉相談員の仕事って、この程度なのが現実。

でも私が一番胸糞なのは、『共依存』と言った。
専門家みたいな男性。
福祉の専門家にありがち、難しい専門用語を並べ、その言葉の意味しか説明しない。
どうすれば良いか、助ける手立ては、知らんぷりだ。

社会福祉ってなんだ?ソーシャルワーカって仕事日本にもあるんだよね。
難しい専門用語だけじゃあ人を救えないんだよ。

虐待の悲劇的な真実には、胸糞だらけの人間ばかり。

観たあと重くなる映画は苦手だなぁ。


『ジョジョ・ラビット』のスカヨハの母は、
やっぱり素敵だよね。
バーチィ

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