バナバナ

フォー・グッド・デイズ/母と娘の4日間 ~あなたを守るために~のバナバナのレビュー・感想・評価

3.2
Netflixで鑑賞。
ワシントンポストに掲載されたルポが原作の実話物です。

ある日、デブの家の戸を娘のモリーが激しくノックするが、結局デブはモリーを家に入れない。モリーは10年以上モルヒネ中毒で、治療もこれまで14回挫折していたからだ。
しかし一晩我慢したデブだったが、モリーが「今度こそ本当に薬を辞めたい」というので、やはりほっとけず、モリーを病院に連れて行くと、
最近、強烈な麻薬を断薬させる治療薬が開発されたが、その薬を使うには3日間は断薬して、完全に麻薬を体から抜いてから使わないと危ない。
しかし病室は空いていないので、デブの自宅に引き取ってモリーが薬に手を出さない様に監視する必要があるのだった…、という話。

最初、デブと一緒に住んでいる男性があまりに他人事なので、なんという父親かと思ったら再婚相手でした。
モリーは麻薬を断薬中でイライラしているものの、記憶や意識もハッキリしていて、自分の意見も持ってるし、出身高校で麻薬の怖さを生徒達にも熱心に話せるし、大丈夫じゃないの?と思ったのに、このわずか3日間が…、
こりゃあ、最初にデブが家に入れたくなかった気持ちも分るわ、と思った。

でもモリーが麻薬中毒にハマる原因になったのが、高校生の頃に膝の怪我に医者から処方された、あの悪名高い鎮痛剤“オピオイド”だという。
当時76錠もそんな強い薬を処方されたのだとか!
ジュリア・ロバーツが母親役を演じていた『ベン・イズ・バック』でも、息子がオピオイドが原因で麻薬中毒になってましたね。
アメリカではオピオイドが原因で中毒患者になった人が本当に多いそうで、そんな猛毒の薬を爆量患者に渡す医者が多かったのも怖過ぎるわ!

ミラ・クニスが、薬中で荒れている役作りのためにダイエットして激ヤセしたのか、ほうれい線がくっきりで凄い形相になってました。女優魂が凄い。

内容的には結局は医学の進化で何とかなったけれど、麻薬阻害薬が開発されなかったら、モリーの地獄の生活はそのままだったんだろうな、と思うとゾッとします。
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