バナバナさんの映画レビュー・感想・評価

バナバナ

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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.7

ボーがあんな治安の悪い街に住んでいたのは、行政は母親が毒親だと認めているけど、生活保護で借りられそうなアパートは、治安が悪い地域にしかなかったのかな。

監督のアリ・アスターは、
「このような映画を作
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淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)

4.3

『インファナル・アフェア』で警視役だったアンソニー・ウォン主演の香港映画。

リョン・チョンウィンは突然の事故で半身不随となってしまい、今は車椅子生活。
国の介護保険のお蔭なのか、リョンは歴代家政婦を
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赦し(2022年製作の映画)

3.7

樋口と澄子の娘は17歳で、同級生の女子に滅多刺しにされて殺された。
犯人の夏奈は捕まり、20年の刑に服しているが、人権弁護士が刑が厳し過ぎると減刑の上告をする。
怒った樋口は、今は離婚して再婚している
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.8

『ニトラム』で初めて意識したケイレブ・ランドリー・ジョーンズ主演の作品。

ダグラスは闘犬を育てているDVの父親から、犬小屋に入れられて育てられたが、それにより犬を自在に操る能力を得る。
大人になった
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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

2.2

主人公の百合は高3。
今日は進路指導の三者面談の日だったが、母親は漁港で働いていて、急いで学校に来たらしく魚臭いまま。
思春期の百合は、うちが貧しいことなど全てにウンザリして意固地になり、母親に悪態を
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

11歳のソフィは、離婚して普段は違う国に離れて暮らしている父カラムと、夏休みにトルコのビーチリゾートに遊びに行く。

久しぶりに再会した父は、転んで右腕を骨折しており、予約していた部屋もホテルのミスで
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.7

タイトルに愛とついているけど、恋愛物ではなく、家族の話。

映画監督を夢見る女性・折村花子が、自分の家族のことを書いた脚本が認められ、監督に抜擢される。
しかし結局、全面的に否定され、監督交代、内容も
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ロストケア(2023年製作の映画)

3.5

長澤まさみ演じる大友は、地方都市の女性検事。
ある事件を大友が捜査していると、松山ケンイチ演じる介護士の斯波が、自分のケアセンターの利用者41人を殺害していたことが発覚するが、斯波は自供で「殺したのは
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ウォーキング・ウィズ・エネミー / ナチスになりすました男(2013年製作の映画)

3.3

本作はハンガリー作品で、第二次大戦中にユダヤ人でありながら、SSに化けてアウシュビッツ等の収容所に送られるところだった同胞を何千人も助けた、ピンチャス・ローゼンバウム氏のことを基に描いた作品。


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スラムドッグス(2023年製作の映画)

3.7

レジーは無職のだらしない白人のダグに飼われている。ダグは何度も車で遠出をしてレジーを捨ようとするが、レジーは壮大な“取ってこい”の遊びだと思って楽しんでいる。
しかし、とうとう家から車で3時間の場所に
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.5

ダイアナ・ナイアドさんが2013年、64歳にして、キューバのハバナからフロリダ州キーウェストまで110マイル(180km)を泳いで横断したという自伝を映画化した作品。

彼女は28歳で初めて挑戦した時
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

3.6

タイトルの「NITRAM」=間抜け野郎とは、犯人の名前「マーティン」(Martin)を逆さ読みにしたもので、小さい頃に同級生から蔑称として呼ばれていたものだそうです。

マーティンは明らかに知的障害が
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.0

ゾンビも出てこず、特段特殊メイクもないジャパニーズホラーです。
別にホラーという括りではなく、日本社会の“考えるな”“長い物には巻かれろ”を体現している様に感ました。

この“考えるな”“長い物には巻
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キングダム 運命の炎(2023年製作の映画)

3.4

映画の宣伝では杏の役も大きな闘いに出てくるのかと思ったら、映画の半分は、嬴政の人質時代の思い出話だった。
中国の人質って日本の戦国時代よりもかなり酷くて、王子なのに奴隷と同じ様な扱いというのは、さすが
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.3

『ゴールデンカムイ』がもうNetflixで観られる様になっていました。

私はアニメを観ていましたが、本作はまだ旅が始まったばかりの導入部ら辺のところなので、原作漫画で出てきたレザーマン江渡貝や、殺人
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.3

1はショートコント集の様な感じがしましたが、今作では先行のレディース殺し屋に、新参者のボーイズペアが挑むという単純なストーリーになっています。

今回は相グループとも、殺し屋は階層の最底辺で、搾取され
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.7

ジャケットが印象的だったので観たかった作品。

ベッキーは夫ダンと親友ハンターの3人で、山でフリークライミングをしていたが、事故でダンが亡くなってしまう。
それ以来、高所恐怖症になり家で塞ぎ込んでいた
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(2023年製作の映画)

2.2

本能寺の変の時、明智光秀が54歳~66歳、豊臣秀吉が45歳、徳川家康が39歳くらいと言われているので、
若く見える西島秀俊が年上の明智光秀で、たぬき顔のビートたけしが豊臣秀吉を演じているのが、違和感ア
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くれなずめ(2021年製作の映画)

3.4

藤原季節さんがダブって出演しているが、『佐々木、イン、マイマイン』の様に高校時代の同級生たちが親友を偲ぶ話。

「いつもみたいにヘラヘラしよう」
「ハッキリさせようとすんな。引き摺ることから逃げんじゃ
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

3.3

ジョージは世界を廻りたいという子供の頃からの夢があったが、父が急逝したため、大学進学も弟に譲り、稼業の住宅融資の小さな会社を継ぐ。
街は銀行や不動産を牛耳っている富豪ポッターの一人勝ちだったが、ジョー
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

2.8

日本のリメイク版を先に観ました。

干潟をバスで走る風景がきれいだったり、台湾の街並や、人々の生活の様子も分かって面白かったのですが、
私は元々タイムパラドックス物って、ストーリーをどうにでも出来るの
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.7

原作漫画家の井上雄彦が、監督、脚本、原作、絵コンテと、全部されているそうです。

原作の漫画では湘北高校はインターハイに出場し、1回戦は突破したものの、2回戦はインターハイの常連校で近年は3連覇を続け
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

3.8

こちらで評判が良いので観てみました。
ざっくり言うとインドが舞台の、『ニューシネマパラダイス』と『ファイブルマンズ』を足して2で割った感じの作品。

本作はパン・ナリン監督の自伝映画だそうです。
サマ
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アンブレイカブル(2000年製作の映画)

2.2

『スプリット』『ミスター・ガラス』と観て、『アンブレイカブル』をまだ観ていなかったので鑑賞しました。

テーマを言うなら“自己肯定感”かな。
デイヴィッドは愛するオードリーと結婚したいがため、有望選手
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サイン(2002年製作の映画)

2.8

ちゃんと見たことが無かったので視聴してみました。

メル・ギブソンが妻の死によって信仰を捨てた元牧師。
そこになんと、宇宙人が襲来を掛けてきた!
宇宙人が出てくるのは知ってたけど、こういう話だったのか
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赤い闇 スターリンの冷たい大地で(2019年製作の映画)

4.0

1933年、イギリス人ジャーナリストのガレス・ジョーンズは、世界恐慌の中ソビエトだけが繁栄していることに疑問を持ち、調べるため、まずモスクワに到着する。
モスクワに駐在している外国人記者クラブは、ロシ
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怪物の木こり(2023年製作の映画)

3.1

二宮彰は敏腕弁護士。しかし、サイコパスでもあり、自分にとって邪魔な人間は平気で殺してきた。
その頃世間では「脳泥棒」という、殺人した後から脳を奪う連続殺人が横行していた。
そんな中、二宮も脳泥棒に命を
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1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.2

台湾映画のリメイクで、男女の役割が逆転しているそうです。

この作品は、時系列もいじっているのに後半にSF的展開も発動するので、もし家で“ながら”で観ていたら、話についていけなくなる可能性があります。
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マンハッタン(1979年製作の映画)

3.8

42歳でバツ2のTVの放送作家アイザックは、17歳の高校生トレーシーと付き合っている。
ウッディ・アレンはチビ、痩せ、ハゲの見た目が冴えないのに、どうして女子高生と付き合えるのか?

1979年の本作
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キャスト・アウェイ(2000年製作の映画)

3.3

なんとまだ一度も観たことがなかったので、Netflixsでようやく観ました。

国際宅配便会社のFedEx全面協力の下撮影。
フェデックスのシステムエンジニア、チャック・ノーランドはクリスマスの日に急
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流浪の月(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ファミレスでウエイトレスをしている更紗は、一流企業に勤めて顔もイケメンの亮と同棲していて、結婚も意識している。
ある日、更紗が同僚と飲み会の帰りに喫茶店に入ると、そこは子供の頃自分を誘拐した犯人、佐伯
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春画先生(2023年製作の映画)

3.2

わざわざ喫茶店で春画を開いて観ているなんて「キモ! キモ! キモ!」としか思えなかったのだが、ウエイトレスとして働く弓子は、そんな芳賀に興味を持ち、彼の家のお手伝いさんになる。
思えば、弓子が芳賀に最
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

1.2

主人公・岡聡実は中学校のコーラス部の部長。
一方、綾野剛演じる成田狂児はX JAPANの『紅』が18番のヤクザ。
岡くんはコーラス部の大阪大会予選後、狂児にカラオケ店へ拉致される。
狂児の組では、組長
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

4.0

日本でも弁護士や司法書士による後見人詐欺が発覚していますが、ハリウッドで映画化になるという事は、それだけアメリカでも問題になっているんでしょうね。
しかし、劇中のマーラの様に、後見人詐欺は正式な法律の
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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

4.2

フランソワ・トリュフォーの有名どころな第1作目作品。

12歳の小学生、アントワーヌ・ドワネル少年が主人公。
当時のフランスの公立小学校は男女別だった様で、クラスには男子しかいない。
先生が後ろを向い
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突然炎のごとく(1961年製作の映画)

3.5

フランソワ・トリュフォー監督の作品、私は一つも観た事がなかったのだが、アマプラでデジタルリマスター版が観られる様になっていたので、初めて観ました。

オーストリア人の詩人ジュールとフランス人のジムは、
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