まよいマイマイ

キネマの神様のまよいマイマイのレビュー・感想・評価

キネマの神様(2021年製作の映画)
4.0
いまこの時代に、この作品が上映されたこと自体が「キネマの神様」からの贈り物なのでしょう

センチメンタル過ぎず、辛気臭くなりそうな場面もひょいと笑いを入れる

スタッフ、俳優陣がいまの時代に一丸となって立ち向かった作品のような気がします。
菅田将暉や北川景子、永野芽郁が神かがり的な美しさ、輝きを見せていました
個人的には前田旺志郎に泣かされました
いや、もう最初から最後まで泣きっぱなしの作品でした

映画は娯楽であり夢であり、逃げ場でもある
映画に救われた多くの人に観てもらいたい作品です

主役のゴウがもし予定通り志村けんさんだったら、と思わなくもないですがジュリーの言葉を引用するならば「志村けんさんの気持ちを抱き締めやり遂げる」
「72歳、精一杯の姿」
とあるように、志村けんさんを越えることはできないのかもしれないですが、そのことがまた沢田研二の魂に神様が宿り、沢田研二しかできない、ゴウを作り上げたとおもいます

丁寧な丁寧な作品。小道具から隅々まで入念に計算された作品。
うつくしい日本映画。
映画に救われているひとりとしてはこの奇跡に立ち会えたことに涙しました
まよいマイマイ

まよいマイマイ