はる

ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-のはるのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

安楽死の是否を考えさせられる
クライムサスペンス…
という認識で
恐る恐る観に行きました。

前半はなんとなくこんな感じかな~?
と予想していた通りの
重く切ないムードで
生と死の行方を
人が決めることについてや
また死を望まざるを得なくなった本人と
その家族の苦しみや切なさなどに
さまざまに想いをめぐらせながら
時に涙がこぼれながらの鑑賞でしたが

中盤からラストにかけては
エンタメ、お話を楽しむものとして
観られる内容に変化していって

ドラマを観るように軽やかに、
事の展開がどうなるのかを
ワクワクしながら
楽しんで観ることができました。

綾野剛さんと北川景子さんは
二人でかけあいになるような
バディとしてのキャラクターの面では
意図して大袈裟に
個性を表されているのかな
と私には感じて

こういう演技もされるんだなと
新しい一面が見れて意外でしたし
観ていて微笑ましい
魅力的なバディでした。

まだまだお二人について
観ていない作品が沢山あるので
掘っていくのが更に楽しみになりました。

北川さんとのバディの時とは
全く異なる表情が見られる
娘ちゃんとのやり取りは
綾野剛さんの細やかさが
光っているように見えて
その違いも観ていて楽しかったです。

木村佳乃さんの
オドオドした元看護師からの
ラストへの振り幅は
最高に格好よく痛快でした。

いくら苦しくても
この人には殺されたくないわ〜(´▽ ` 、)
と、心の中で愉快に笑いながらも

綺麗な想いだけで
まるめこんでしまいそうな
安楽死という選択肢に対して

自分の家族や
日本の制度の中で容認された場合に
それが本当に美しい送り方なのかと
立ち止まって考えられる機会に
なったようにも思います。

[Alexandros]の主題歌の
バディの疾走感と
物語や家族の間での
揺らぎや迷いに通じるものがあって
ハマっていましたし
単純に聴いていてノリノリになれて
楽しかったです。

パンフレットを購入したので
今書いている感想と
パンフを読んだり、番宣を観た後の
感覚がどれほど同じで違っているかを
確認するのが楽しみです。

綾野剛さんの映画は
2回観るつもりでチケットを
既に購入してあるので
もう一度伏線なども含めて鑑賞するのが
楽しみです。
はる

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