外面

ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-の外面のネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

原作読んでないから原作のせいなのか脚本のせいなのかわからないけど、とにかく脚本が惜しい!って感じだった。
安楽死を望むか否かみたいな考えさせられる系かと思いきや安楽死という建前で殺す快楽殺人犯の話だったのでちょっと解釈違いだった。あと安楽死という割と大きなテーマを掲げてる割に安楽死に対しての思考が浅い。安楽死に対しての持論を述べるわけでもなく、ただ面白そうだから使った感が否めない。内容も苦しむより安らかに死ぬべきだ、みたいな安楽死問題を考えたら1発目に出てくる意見だけで1作撮っちゃってる感じがある。関わった人本気で安楽死をしたいと思ったことなさそう。安楽死反対派の綾野剛の主張が「俺も娘も安楽死は求めてない!」なのが主観すぎて入り込めない。娘が安楽死を頼んだのは木村佳乃に唆されたからだけど、唆されずとも本気で安楽死を望んだらどうするんだろう?敢えて答えを濁しているのも伝わるけど、なんか肝心なところを濁して綺麗にまとめた感じがある。賛否両論を覚悟してもっと踏み込んだ作品にしても良かったのでは?中途半端な作品が1番誰にも刺さらなそう。
あと伏線がバレバレというか、話を進めたい大筋だけ決まっててその進めたい方向に持ってくために無茶な展開がいくつかあってそういうのが気になった。木村佳乃が犯人なのは取り調べの「安らかな顔で〜」みたいな文言で確定で分かってしまうし、刑事なのに自分の娘が安楽死を望んでもおかしくない状況だってバラしちゃうし。河口湖とお母さんの説明も少なくてなんだかなという感じ。最後の娘の「パパより好きな人見つけなきゃ!」みたいな文言も急に出てきて??だった。恋愛絡みの話全く出てこなかったのにここに来て彼氏作りたい欲なぜ出てきた?みたいな。よくあるラストシーンの一言って感じがするけどこのラストには全く関係ないのでは?みたいな気持ち。もっと生きて色んな人を救いたい?とかそういう仕事とか命に関する欲で締めて欲しかった。
この点数は綾野剛と木村佳乃と柄本明の演技力の点数です。流し見とか金曜ロードショーとかならちょうどいいかも。流し見だったので十分楽しめた。


・犯人2人の演技が優勝すぎる。木村佳乃に関しては最初「強い役多いのに今回はおどおどした役なのか、それにしてもめちゃくちゃうまいな」と思って見てたらどんどん本性出してくるし本当にガチでうますぎて感心してしまった。女優すぎる。あと鼻筋美しすぎる。柄本明の明らかに怪しい雰囲気がミスリードに引っ掛けやすくしてる。ガチやば男の演技がうますぎて怖くなっちゃった。
・北川景子、演技!感が強い。クールな自分に酔っている女みたいな演技で多分北川景子の中にない人格なのかなと思う、けどこういう役めちゃ多いよな。喋りが一つ一つのカギカッコって感じというか、ナレーションみたいというか、抑揚が日本語の会話って感じじゃない、ってか刑事みんなそうだな、聞き取りやすさを優先したのかな?
・岡田健史、イケメンでビビる。短髪の方が似合うのガチイケメンやろ
・最初の被害者死ぬ演技うますぎる
・パパである綾野剛。萌えが強すぎて良い。上質な萌え。ありがとう。演技で疑問に思うとこもなく終始かっこよくて良かったです。
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