IKUZAGIE

監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影のIKUZAGIEのレビュー・感想・評価

3.6
先月末、放置していたSNSがハッキングに会い、アカウントを乗っ取られました。同時に、連動していた仕事用のSNSのページも全く分からない外国語に表示変更されていて、明らかにおかしいだけでなくログインもできない状況になってました。「こんな事あんの?」と驚きつつ、なんとかアカウントを奪取、すぐにSNSを退会削除しました。
SNSの乗っ取り犯は、どうやらアメリカ・カリフォルニア州のとある街にいるらしく、使っているパソコンはWindows。さらに相手側の乗っ取り用メールアドレスも把握できました。もし私が映画に出てくるような天才ハッカーであったなら、これらの情報を元に犯人を特定し、相手のパソコンに侵入、首尾よく犯人を懲らしめた後、なぜか最後は南国のビーチで海パン一丁カクテル片手に、グラサンの奥から若い女性のビキニ姿をぼんやり眺めているに違いない。だが現実は違う。お酒を飲むと記憶を無くすぐらいしか特技がない私は、アカウントを乗っ取られても「運が悪かった」と諦めることしかできず、漠然とした不安のなか泣く泣く他のSNSやアプリのログイン情報も変更しました。その後はデジタル社会を罵りながら酒を浴び、しばし記憶を無くし眠る。短めの睡眠から目覚め、「これでSNS上だけでつながっていた知人達とは音信不通になった」と考えたら…あれ?そんなにツラく無い。
ネットやスマホが生活の一部になって、家人からは「ライン送っただろがー!ちゃんと見ろボケがぁ!」くらいにはITに精通してますが、ITによって世の中がとても便利になった反面、新しいストレスが増えたのも事実かと思います。この映画を鑑賞することで、当たり前になったSNSについても、いま一度考える機会になることは間違いない。オススメ。
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