SoulFoodKitchen

アシスタントのSoulFoodKitchenのレビュー・感想・評価

アシスタント(2019年製作の映画)
3.8

時期はおそらく2010年代ぐらいかな。
映画制作会社に入った新人アシスタント、ジェーンの仕事場での一日をひたすら追ってるだけ。
コレが華やかさのカケラも無くて、ひたすら地味で辛い・・・
一流大学を出て夢を抱いて入社したものの、やるのは雑用ばっかり・・・
朝も早いウチから出社して、今日の資料を各デスクに並べる、電話をしてホテルを予約する、会議の後片付けをする、余ったドーナツを思わず口に頬張る、給湯室で無言でコップを洗う、コピーを取る、コピーが詰まったら蓋を開けてクチャクチャのコピー紙を捨てる・・・
会社を出るのも先輩社員が帰って最後になってから、ファーストフードで質素なご飯を済ませ、忙しさとストレスで父親の誕生日も忘れてしまう・・・
ジェーンの顔は常に陰鬱で笑顔から程遠いし、鏡に映った顔は険しい・・・
泣きたいけど、涙も出ない・・・🥲

そんな中、会長の新人の女の子へのセクハラ疑惑を気付いてしまった・・・

でも、それは無いよな〜
せっかく上司のセクハラを告発してるのに、無視されるどころか逆に謝せられて謝罪文まで書かされるなんて・・・それも先輩社員は、みんな知ってて知らないフリ・・・マザマザと現実を見せつけられた気分や・・・😨

近頃、発表された世界経済フォーラムによる2023年の男女格差指数が世界43位(2022年は27位)の、この映画の時点でのアメリカでの現実は、こんなもんやったんやな・・・
告発者が力の無い者の声は無視される、コレが有名人であるとか、大手マスコミがスクープするとかしないと社会は動きにくいのか・・・
コレは女性問題と言うより、権力を持つ者には逆らえないと言う構造的な問題でもあるしな。

でも、社会は少しずつでも確実に変わってるし変わりつつあると信じたいけどね😘

ただ、この男女格差指数が世界125位(G7中最下位あの中国でも107位)と人権意識が、より低く政治家が進んで差別をしたがる日本では、なかなか遠い道のりやけど・・少しずつでも変えていかなアカンわな😔

希望溢れて入社した女性の方にはオススメ出来ない映画ですネ😩
SoulFoodKitchen

SoulFoodKitchen