映画も良いけどテーマ曲「エターナリー（テリーのテーマ）」が印象深い作品ですねぇ！！
チャップリンが60歳を超えてからの作品で、素顔のチャップリンが観られるところがユニーク。チャップリンが生活者としてコメディを演じているのではなく、俳優役としてコメディを演じているという設定も他の作品にはないテイストですねぇ。
この作品はチャップリン自身を描いているように感じて、そこにグッとくるものを感じますねぇ！ 昔は大人気だった老いた喜劇俳優カルヴェロ（チャップリン）ともう一人の主役でプリマドンナを目指しているけれども夢半ばで挫けそうなバレリーナのテリー（クレア・ブルーム）。テリーの若々しい美しさとバレーでの軽やかな身体表現はカルヴェロの老いと凋落を際立っているように感じ、映画界の主流からチャップリンが遠のいていくことを象徴しているように感じますねぇ。とはいえ、カルヴェロとの芝居でピアノ弾きとして登場するバスター・キートンとコメディを演じる場面は”玄人”らしさを感じる芝居で、「さすが」と感じます。テリーがさくらを集めた舞台とは云え、復活を果たしたと感じたカルヴェロが太鼓に落ちて大喝采を浴びた後に人生を終えるというクライマックスも良いですねぇ！
