yu8cinemaあなたと映画

ライムライトのyu8cinemaあなたと映画のレビュー・感想・評価

ライムライト(1952年製作の映画)
4.0
『ライムライト』(原題:LIMELIGHT)
.
「ライムライト」
それはかつて使用されていた舞台用照明。
すなわち、“スポットライトの当たる人間”=“名声”を意味する。
.
かつてイギリス一の道化師と謳われていた彼も時代の流れに置いてかれすっかり落ちぶれてしまった。
喜劇王として名声をほしいままにしていたチャップリン。
きっと彼は上り詰めていく過程でそんな人たちを数多く見てきたのだろう。
.
そして彼もまた、歳月が過ぎ彼らと同じような道が自身の目の前に広がっていることを悟っていた。
だからこそ、陰り始めた名声に最後の舞台を用意した物語を描いた。
「人生はそうあるべきだ。最後に一花咲かせよう。」と勇気づけるように。
.
そしてもう一つ。
最も重要なメッセージがある。
それは、去るものがいれば台頭するものがいる。
.
「華やかなライムライトの陰で老いは去り
 若きが登場する
 これはバレリーナと道化の物語」
.
主人公カルヴェロのセルフだ。
.
この映画にはこれからの未来を担う若者に対する強烈なメッセージで数多く溢れている。
そのメッセージを僕たちは聞き逃してはいけない。
「人生は恐れなければ、とても素晴らしいものなんだ」と。
そんなチャールズ・チャップリンが僕たちに残した稀代の名作を是非ご覧ください。
もし叶うならば死ぬ前に一回は観てほしい映画です。