ネコ

獣の棲む家のネコのネタバレレビュー・内容・結末

獣の棲む家(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ただのホラー映画じゃなかった。
幽霊、呪い的なオカルト要素があるがそれよりも移民に対しての現実(差別、国の対応)や南スーダンの内戦状況の方が遥かに怖かった。
前半部分の家自体に何かが取り憑いていると思い壁を壊したりする主人公や妻がどんどんとおかしくなっていくホラー演出も上手かったし、後半の呪いの確信に触れて2人で受け入れていく姿には感動すら覚えた。
トラウマ(紛争、子供の死)に逃れようとナイフとフォークを使ったり、ファストブランドの服を着たりする主人公とは対照的に環境の変化についていけずにホームシックになっていく妻の描写が対照的だった。
魔術師の呪いどうこうよりも主人公達がここまで来るまでに見た不遇な死に対してちゃんと向き合う覚悟を持ったラストは本当に良かった。

ホラー映画の枠を超えたヒューマンドラマだと思う。
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