ShinMakita

RUN/ランのShinMakitaのレビュー・感想・評価

RUN/ラン(2020年製作の映画)
1.7
ワシントン州の小都市…
母親と2人暮らしのクロエ・シャーマンは、州立大学進学を志望する女の子。彼女は超未熟児で生まれて死にかけたため、下肢麻痺、不整脈、糖尿病、喘息を抱えている。車椅子での移動と加療が必要なため普通の学校には通えず、教師である母ダイアンの教育を受けてきた。ある時、これまで飲んでいた不整脈薬が変わり緑のカプセルになった。「トリゴキシン」という名前らしいが、その瓶の患者名がクロエではなくダイアンのものであることに疑問を持った彼女は、その薬が本当は何なのかを調べ始める。そしてたどり着いた、衝撃の事実とは?


「RUN.」

以下、「最後にネタバレ観たのいつだっけ?」



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以下、がっつりネタバレです。








サイコサスペンス映画では結構よく使われる「代理ミュンヒハウゼン」の話。娘を溺愛する気持ちが支配欲となり傷害をエスカレートさせていくんですな。他人の前では「献身的な母」を演じるのが本当に巧いし、自分自身を傷つける「ミュンヒハウゼン症候群」を患っていることが多いんですよね。サラ・ポールソンがシャワーしてるシーンで背中にやたら傷があったのは、その自傷の痕跡なのかも。

ハンディキャップを持った主人公がサイコな人間に閉じ込められるという怖さは「ミザリー」の系譜。舞台が家の中、しかも娘vs母というミニマムな設定が新味かな。

ただ、かなりの違和感も感じたなぁ。医事考証はもちろん、「薬局の列の皆さんおとなし過ぎる問題」や「勝手にモニター外して抜管したらナースステーションでアラーム鳴りまくりの筈だよ問題」など…

演出はまずまずなんで、サスペンスホラーとしては普通に楽しめますが、「サーチ」ほどの高揚感は無いな。ちょい残念。
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