ペコ

RUN/ランのペコのレビュー・感想・評価

RUN/ラン(2020年製作の映画)
3.9
過保護すぎる母親の愛情が狂気に変わっていくサイコスリラー。『search/サーチ』のアニーシュ・チャガンティ監督がメガホンを取っているのですから観ないわけない!90分という比較的短い上映時間の中で描いているコミュニティはコンパクトながらも観客の気を緩ませない演出の連続は見事でした!コーラを買って劇場に入ったのに飲むのを忘れるほど(笑)ここでネタバレをしてしまうとこれから観る人をガッカリさせてしまうので細かい事は言いません。
生まれつきの病気で車椅子生活を送るクロエにとっては母親のダイアンのサポートが必要。「私のために何でもしてくれる優しいママ…」と思っていたクロエでしたが、ある事がキッカケで不信感抱き始めるのです。考えてみたらあれもこれもおかしい…。見たことがない薬…インターネットは繋がらない…。歪んだ母親の愛情とはこれほどに怖いのか。相手のことを想った一方的な愛情は、ただの押しつけになってしまう。殺したいという感情よりも、守りたい感情のほうが時には恐ろしいのかもしれないと感じました。話が展開していくにつれて少しずつゾクゾクさせられていく演出。そして音響で恐怖を増幅させる演出も上手い!個人的には「search/サーチ」超えはなりませんでしたが、とても楽しめました。
そしてラストシーンでは別の意味での恐怖を感じました。ラストのクロエの台詞が怖くもあり爽快でもありました。
母親役のサラ・ポールソンの顔面ドアップは怖すぎる!娘役のキーラ・アレンは可愛い!
ペコ

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